「windblue」 by MIDIBOX


ファッションを商売にしているので、銀座、原宿、青山、渋谷、代官山、新宿などのエリアが本領である。

 もちろん上野も、六本木も、池袋も、神保町も半蔵門も仕事で出かけないわけではない。仕事が終わって昼どきならそこで食事をする。

 同じ店で繰り返し食べる習性はなく、なるべく新規の店に入るようにしている。加えて、結構な歳なので最近控えてはいるが、プライベートで食べ歩きも時々はする。

 今回は食(といっても私は食通というより雑食性のグルマンである)と東京の街のことを書いてみようかということになった(採点もしてみた)

 場所は「地元」の六本木。なんといっても最も昼飯を食べる回数が多い。それに飲食店の密集度は、多分日本一かもしれない。ファストフード系も多いが、価格設定は若干高い。

六本木

六本木

 六本木という街、2003年に六本木ヒルズができて、2007年に六本木ミッドタウンと国立新美術館ができたが、正直住人の我々から見ると基本的にあまり変わっているようには思えないのである。

 少々街の胡散臭さが消えたかなと思う程度である。

 上記の三つに遠方からやってくる老若男女が増えたのは確かで健全化に大きく寄与している。ファッション業界的には、イベントが飛躍的に増えた。しかし、である。

 浮遊する街という、ふわふわした実体なき砂上の楼閣的な感じがいつまでも消えないのである。少なくとも新宿や渋谷にあるような圧倒的な実在感はない。そこが魅力といえば言えるのだが。

 住宅地と昔風商店街と最近の巨大商業コンプレックスが混在し、不良外人が幅をきかせているからだろうか。とにかくふわふわなのである。

 今回取り上げた西麻布のラーメン「楽観」も実に六本木的な店。

西麻布「楽観」

西麻布「楽観」

 ラーメン仲間からの情報で訪問することにしたのだが、ALIFE(エーライフ)の裏というか、西麻布郵便局の裏というか、住宅地に隠れるように今年オープン。

 このあたりかつては竜土町と霞町の境といった場所。六本木で最も昔の風情が残っている場所ではないだろうか。

 「楽観」の席数はたった4席。商売する気があるのかどうか。なんとかなると思っているから「楽観」なのだろう。

 昼どきオフィスから10分ほど歩いて行ってみたが、客は私を含め3人。トホホという感じがたまらない。

 ラーメン700円とチャーシュー丼300円の2種類しかメニューにはない。スープはコクが不足しているし、こだわっているらしい麺も旨味に欠ける。

 スープに浮くタマネギのみじん切りはいわゆる八王子ラーメン(「星の家)あたり)系なのだろう。

西麻布「楽観」

西麻布「楽観」

 じゃあ、何がいいんだということになるのだろうが、24歳のイケメン店主の人柄なのか、メチャメチャ丁寧な仕事ぶりなのである。

 澄んだ醤油スープであっさりラーメンが好きな方は、トータルには許せる範囲のラーメンであるから、是非。

■店舗情報

住所:東京都港区西麻布1-8-12

営業時間:月~金曜日 11時半~15時 17時20時(スープ終了次第)

     土曜日11時半~15時

     日祝日休 不定休

                

(2011.11.15「岸波通信」配信 by 葉羽&三浦彰)


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