「windblue」 by MIDIBOX


2回ばかり堅苦しくファッション&アパレル業界回顧を続けたので、2月ではあるが、極私的なマイブーム2016年回顧をさせていただく。

 新年2017年のヒントにはまずならないと思うが、正月ボケしている方々には、ヒマツブシの種にはなるかもしれない。

 いずれも、その筋の方には「何をいまさら」ネタかもしれないが。

    

1.映画監督クリント・イーストウッド

 映画館で映画を観ないので、当然TVやレンタルで観るから、時代に遅れること10年ほど。別に今のどうにもならない映画界の状況を考えれば、そんな遅れはどうということもないが。昨年ハマったのは映画監督クリント・イーストウッド。

「ミスティック・リバー」「スペース カウボーイ」「ミリオンダラー ベイビー」「硫黄島からの手紙」と4本も観てしまったが、いずれも素晴らしい出来でビックリ。しかも当然ながら青臭くない。

スペース カウボーイ

 特に「硫黄島からの手紙」。テーマからして、日本人の映画監督は映画化し難いのだろうか。

 自然に反戦映画になっているし、とくに一等兵を演じる嵐の二宮和也の演技が自然で見事。監督の演出がよほどいいのだろう。

2.ダニエル・デイ=ルイス

 イケスカナイ2枚目男優だとばかり思っていたが、「リンカーン」「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」の2本を観て驚愕。

ダニエル・デイ=ルイス

 ロバート・デ・ニーロなどと並んで、いわゆるメソッド・アクターと呼ばれる男優であるが、デ・ニーロよりも数段アクが強い。

 このクサイ演技にすっかりハマった。

3.「なぜ蕎麦にラー油を入れるのか。」

 タバコ以上にラーメンが体に悪いと知り合いの医者に言われ、ラーメン食べ歩きも激減してしまった。

 それに代わるわけではないが、虎ノ門の「港屋」を総本山にする新感覚蕎麦にハマッテしまった。

「なぜ蕎麦にラー油を入れるのか。」のぶっかけ蕎麦 550円

 写真は港屋インスパイヤ系と呼ばれる新宿・職安通りの「なぜ蕎麦のラー油を入れるのか。」という店。

 蕎麦つゆにラー油を入れて、蕎麦は太く硬い。これがなぜか旨い。なぜこれに誰も気づかなかったのだろう。

「なにを今さら。もう10年前からやってるよ」と言われそうだが。

4.新宿駅 「駅弁屋 頂(いただき)」

 マイブームと言えば、最近東京駅の「駅弁屋 祭」に匹敵するような全国駅弁の名物・名品を販売する「駅弁屋 頂(いただき)」を新宿駅南口で発見。

あべ鳥取堂のかにめし 1250円

 東京駅(「駅弁屋 祭り」)に駅弁をわざわざ買いに行くほどの駅弁ファンではないが、新宿駅は私の乗り継ぎ駅。駅弁の名物・名品にハマッテいる。

 駅弁は低カロリーなのに満足度が高く、ダイエットにはもってこいだと思うが、調子に乗って2つ買ったりしているので、元の木阿弥。

(※写真を撮る向きが上下逆だが、ひっくり返す訳にもいかず…残念。)

5.JRA 「キタサン」と「サトノ」に春が来た!

「競馬は財布にワルイからやめなさい」と家族から言われるが、これはやめられない。昨年12月25日最終日のメインGⅠ有馬記念は的中したが、結局は昨年も負けた。

有馬記念2016年のゴール
1着サトノダイヤモンド2着キタサンブラック(画面はフジテレビ)

 印象的だったのは今までGⅠ(グレードワンの略で日本ダービーなど賞金、格式ともに最高のレースのこと)に縁のなかった大馬主の北島三郎(歌手。所有馬はキタサンの冠号がつく)、里見治(はじめ、セガサミーホールディングス会長兼社長。所有馬にはサトノの冠号)両氏がGⅠを昨年それぞれ2つ、3つ取ったこと。

 ある意味GⅠでは今まで馬券的にはカモだった両氏の所有馬だったが、昨年は様相が変わり、難しくなった。

 ちなみに最終GⅠ有馬記念はサトノダイヤモンドが1着、首差の2着はキタサンブラックで昨年を象徴するような結果。

6.新国立劇場オペラ 「イェヌーファ」

 このコラムでも毎回紹介しているが、初台にある新国立劇場で上演されているオペラが毎回高いレベルで制作されていて、昨年は10演目全て観てしまった。

「イェヌーファ」

(撮影:寺司正彦/提供:新国立劇場)

 特にチェコの作曲家ヤナーチェクのオペラ「イェヌーファ」(2月28日)は初めて観るオペラだったが、肺腑を抉るような内容を見事な演出と演奏で表現していて胸を打たれた。今年も期待できそうである。

7.サントリーホール30周年

 オペラ以外の演奏会で昨年よく通ったのはサントリーホール。やはりここの音響は日本一なのではないだろうか。昨年は開館30周年を迎えた。

 印象に残った演奏会は読売日本交響楽団の演奏会でイーヴォ・ポゴレリッチと共演したラフマニノフのピアノ協奏曲第2番(12月13日)。

(※右の背景画像:サントリーホールでのベストパフォーマンス)⇒

 とにかくピアニストがメチャクチャに遅いテンポの演奏でそれに合わせるともなくカエターニ指揮のオーケストラが鳴らしまくってトンデモ競争曲になって痛快だった。

 余談だが、サントリーホールの横のカラヤン広場にある「ブリーチョ」というスペイン料理の店が味はまずまずだが感じのいい店で演奏会後に何度か食べた。

 なおサントリーホールは今年2月1日から8月31日までリニューアル工事のため閉館される。サントリーホール難民はどこへ行く!?

                

(2017.2.12「岸波通信」配信 by 葉羽&三浦彰)

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