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BGM "夢日和" by My WORLD |
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1 中華そば みたか!
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中華そば みたか (三鷹市) |
この店、なんとラーメンは700円、大盛は100円増しだ(2025年9月13日現在)。
まあ平気でラーメン1000円の時代、この700円が本来普通だとは思うが、ワンオペではないし儲かっているのか、こちらが心配になる。
注文してから10分ほどで着丼。東京のラーメンにはつきものの海苔も青味もない。見栄えは悪い。しかしこうやって提供されると海苔や青味が欲しいとは思わないから不思議だ。
その代わり細かいネギがかなりの量振りかけられている。シナチクは普通、チャーシューも切り置きでバラ肉を小さく切ったタイプ。脂身が多いが、私の好きなタイプ。
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ラーメン (みたか) |
スープをレンゲで1口。いやあ、「なんじゃ、これ」と思わず松田優作的な叫び!その後5口連続飲む。醤油の味が優ってはいるがまさに「昭和のラーメン」ってこうだったよな。
脳髄にガツンと来る旨さだ。「味の素」もかなり使われている。しかしそれがプラスになっている。最近の無化調が当たり前になった上品な味わいとはまるで違う。
ラーメンでそんなに凝ってどうするのと主張している。そして、地粉を自家製麺した日本蕎麦のような独特な食感の麺。もうちょっと、あと20秒くらい茹でて欲しいとも思うのだが、逆に「この硬さがいいんだな」と思えてくる。
とにかく「昭和の中華そば」を強烈にアピールしている。
この店はかつて「江ぐち」というラーメン屋(1947年創業)だった。このあたりの事情は久住昌之(くすみまさゆき。1958年7月15日三鷹市生まれ。「孤独のグルメ」の原作者)の「小説 中華そば 『江ぐち』」(2001年6月上梓)に詳しい。
「江ぐち」の中華そばが三鷹市民の「ソウルフード」だったのがよく分かる。壁に貼られたメニューには五目そば1000円なんてものもある。ハムやピーマンが入っているようだ。
ワンタンはあるが、ご飯もの、餃子はない。ラーメン専門店ではなくラーメン食堂なのだ。
壁のお品書き
経営者が死去して「江ぐち」は惜しまれつつ2010年1月31日に閉店。しかし製麺担当の橋本重光氏が同年5月1日に店名「みたか」として再オープン。場所はそのまま三鷹駅南口のビルの地下1階。現在の場所だ。
実は、私は50年ほど前にこの「江ぐち」でラーメンを一度だけ食べたことがある。三鷹に同郷の友人Mがいて、その友人に連れて来られたのだ。
店の場所は今とは違って、古い木造の建物の1階だった。デカい茹で鍋とその木の鍋蓋は今でもそのままだ。もちろん味は覚えていないが、今回スープを飲んでみて、「きっとこうだったに違いない」、そんな記憶がよみがえった。
蛇足だが、その三鷹に住んでいた友人は、その3年後に東京湾で事故死した。自殺だったかもしれない。「江ぐち」にはそんな思い出もある。
私の採点(100点満点で:70点が名店、65点が名店候補、60点が合格店)は「中華そば みたか」は75点である。
とにかく思い出が点数を持ち上げてしまう。三鷹に来たらまた寄ってみよう。
/// end of the “その325「「中華そば みたか」で昭和の中華そばに感動」” ///
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《追伸》
ほうほう、昔懐かし系で来たか。ほんとに旨そうだな。これぞ昔の職人芸「ちょうどいい具合の味の素」の成果だろう。
わざわざ純粋な旨味である「グルタミン酸ナトリウム」を高い材料で再現しようとして成功せず、劣化版なのに値段を上げざるを得ない愚かしさを再考すべきだな。
特に千円越えではすでに「庶民の味」とは言えなくなっているし、安い年金暮らしじゃ毎日食べるわけにもいかない(涙)
だが、写真の麺はラーメンというより日本蕎麦の色合いに見えるが、光の加減だろうか?
それと、M下の紹介でここへ来たのか・・懐かしい名前だ。一緒に葬式に出たっけな。昭和は遠くなりにけり。
では、次の「新・ラーメン道2」で・・・See you again !
お店の場所
(中華そば みたか)
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