聖夜に思う (詩:葉羽)
聖夜に思う
大震災の心労で
亡くなった母のことを
寝たきりの父は
倒れたまま冷たくなっていた
母のことを
遠く離れた僕に
電話するのが精一杯だった
若い頃 美しいと評判だった
母の写真は震災の混乱で散逸して
遺影を残すのが精一杯だった
何でもっと力になって
やれなかったのだろう・・
何でもっと母と過ごす時間を
作れなかったのだろう・・
今思えば
母の置かれた状況も
その苦しさも身につまされるのに
何かできなかったのかと後悔ばかり
「だいじょうぶだよ
お母さんは貴方が誇りだったのよ」
「貴方が幸せになることしか
考えていなかったと思うよ」
妻の優しい言葉に
救われた今年の聖夜・・ |