遥かなる朝 (詩:葉羽)
祈りで目覚めた 遥かなる朝
たしかに僕は その場所にいた
自分を探して 自分を見つけられず
辿り着いたのは 豊穣のアジア
赤茶けた大地に 凛と立つ菩提樹
とても貧しいけれど とても豊かな子どもたち
喧騒の路上に リキシャが往き交い
盲いた物乞いが 痩せた手をかざす
富と貧困・・
愛と哀しみ・・
数え切れない神への信仰が
当たり前のように 隣り合わせの街
本当は 戸惑っているのです
君がこの写真を 素敵だと言ってくれたことに
僕にとっては 過ぎ去った物語
もう忘れたと思っていた写真たち
思い出させてくれてありがとう
かけがえの無い記憶を・・
自分自身を探していた僕に
子供たちの瞳が教えてくれた
誰かの幸せを探す方がもっと大切なのだと
そうだね もう一度帰ってみよう
あの柔らかな 時間の中に・・
異邦人の心を いっぱいに満たしてくれた
あの遥かなる 美しい朝に・・ |