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「春の吹く場所で」(TAM Music Factory)
 

 

 恋をしました・・・・・

 なんだか二日ぽっちで終わっちまったみたいです。


 このエピソードを書くのはとても躊躇しました。

 3人の同級生がことのなりゆきを知っているからです。

 内一人はきっと、細部迄判っちまうでしょう!

 でも、こんな衝撃的な事件は何度もあることじゃないし・・・

 きっと、一生忘れないと思うのです。

 だから、書き留めておく事にしました。

 

【2005.05.02:’回想’

 久々にスーツを着込んで、ネクタイをしめた。

 フリーランスのSEなのだが、取引先のオヤジ(社長)からマーケットの拡大を言明されている・・・・・

 この春から、保険業界に進出を果たしている。

 業務定着が必達事項だ、それなりに必死だ。

 だが、この短い三日間の休日の出来事が頭から離れない・・・・・・・

 

【一日目2005.04.29:’悪魔のBABY!’

 ログハウスが見たくて、車を飛ばして来た・・・

 朝早く実家に着いたので仮眠を貪っていた。


 KEMEとMIZO画伯が迎えに来てくれて、目を覚ました。

 人数の都合で、僕の戦闘機.ツーリストトロフィー(AUDI製、以下TT)も出動だ。

     UDI TT ROAD-STAR

 僕のTTには、初対面の女性が乗ることになった。

 それが、滅茶苦茶タイプだったんですよぉ〜

 ’どうかしました?’

 ”いや、コイツに女性を乗せるの初めてなもんで・・・”

 ’動揺してるの?’

 ”うん、動揺してる!”

 割とすぐに打ち解けてしまった。

 なんだかこの娘、俺と同じ香りがする。

 ’OPEN-CARに乗るのあこがれてたんですよ!’

 うっそぉ〜!

 髪が乱れるとか顔が汚れるとか、おおよそ女性には評判が悪い筈だ。

 気がつくと、割と御行儀が悪い(ははぁ、この娘不良娘だな!)

 不良娘には割りと弱い!

 くだらない慣習や規律に馴染めないピュアな感性の持主が多く、意外と純で一途だったりする。


 でもね、そのパッセンジャーシートはね、コマ地図持って、「300m・右カーブ・タイト」とかね、「15秒・段差・飛べ!」とか言う人が座るとこなんだよ!

 御願い、大人しくしてて・・・・

 只でさえ、女乗せない戦闘機、アクセル全開が流儀なのに、クウォータースロットで安全運転してるんだからぁ!!!


 お目当てのガーデンパーティでは、お酒も入って口走っちまったんですよぉ〜

 ’嫁さ来ねがぁ!’って・・・・・

 そしたらね、MIZO画伯と葉羽氏に囃子たてられちゃって・・・・KEMEが、あっちに行ってて良かったぁ〜

 あろうことか、その娘迄’ダンナァ〜’って呼ぶんですよ!

 ”御免、やめて現実と冗談の狭間が判らなくなるから・・・”

 ’あだ名がダンナだもの・・・・’

 あっナルホド!!!!!!(って、朱雀って呼んでくれい!)

 同級生4人組とその娘で小川を散歩することになった。

 まぁ、なんて自由奔放・天真爛漫・破天荒・ヤンチャ・滅茶苦茶!!!

 僕は魅せられていく自分を感じていた・・・・・まるで、猫みたいに気ままだ!

 会もお開き、初めて食した山菜なんぞに感激しながら・・・・帰路に着いた。

 ”このままドライブしようか?”

←(オイオイ、戦闘機じゃねぇのぉ〜?)

 ’わっ、ホントウ!? 嬉しい!’

←(やりぃ〜)


一路、五色沼へとTTを転がして行く。

     五色沼

 世間話・身の上話・ETC、どれ位、話込んだだろうか・・・・

 結構、驚愕・・・・・

 二人でボートに乗った、彼女がオールを握った、

 ’他のカップルは皆、男の人が漕いでるよぉ〜’

 交代したら、真っ直ぐに進まない!

 挙句には、岸辺の木やら岩やらを漕いでしまった。

 カッチョワリィィ〜

 (ボートなんか、息子と乗ったきり12年振り位だ・・・・・)


 それにしても、なんて素敵な娘なんだろう・・・・・

 ちょっぴり男前で・・・小悪魔みたいだ!

悪魔のBABY

 どうして いつも君
 悲しそうな瞳で
 俺の僕の心 こんなに苦しめる
 そうさ オマエは 素敵な
 悪魔のBABY!

      BY HIDETO KANO  IN 外道


猪苗代の砂浜に向かい、風と波しぶきを感じて、ちっちゃな・ちっちゃなTRIPは終わった。

     猪苗代湖

 

【一日目その2 2005.04.29夜:’MID-NIGHT LADY’

 二人でMIZO画伯のギャラリィへと向かった。

 展示会を見て置きたかったし、ギャラリィを訪れるのは初めてだ。

 ずっと不義理で念願だった。

 あ〜あ、閉まってる。

 すると、一台の車が脇にぴったり寄せて止まった!!!

 あああぁ〜MIZO画伯だぁ〜!!!

 僕のTTを見つけて引き返して来たんだと・・・・・

 「閉めちゃったんだけど、見てくかぁ?」

 ”うん、わりぃ!”

 ☆ みなさま、ギャラリィ宙は自分の目で確かめましょう!!!

 MIZO画伯が誘ってくれた。

 「俺の家で飲みますか?」

 ”うん!”

 彼女は用事があったらしいのだが、ついて来てくれた。


 どれだけの事を話して、何を感じたのか覚えていない。

 途中、写真家.S一も顔を出して、結構盛り上がった。

 S一が言う「朱雀、オマエなぁ、いつまでも過去を引きずってちゃ駄目だぞ!」

 (うるせぇ、このやろぉ、ほっとけぇ!)

 相変わらずに僕の事は心配でいてくれるらしい。

 やがて宴も終わり、雑魚寝してしまった。

 ふと、目を覚ますと彼女の寝息が聞こえる。

 こいつぅ〜悪魔の癖して、まるで天使みたいな寝顔じゃねぇかぁ〜

 フニャフニャ、お休みなさいぃ。


 明日の朝には、僕等はまた離れ離れになる。

 そんな、小さな出会いだった。

 絵を描くこと、本が好きな事・・・・そして、夜の街で生きていることを知った。

 なんだぁ、懐かしい香りがする筈だ!

MID-NIGHT LADY
 
 貴方の悲しそうな瞳見てると
 僕、なんだか悲しくなってしまう
 貴方と過ごした時 忘れないように
 サヨナラを言わなければ・・・・

 空の青さに心を奪われながら
 雲の流れに貴方を愛した
 忘れないさ この日のこと 
 いつまでも 僕の心の宝物
  
 貴方の悲しそうな瞳見てると
 僕、なんだか悲しくなってしまう
 貴方と過ごした時 忘れないように
 サヨナラを言わなければ・・・・

 MID−NIGHT MID-NIGHT
 LADY 忘れないように・・・・・
 サヨナラを言わなければ・・・・

   FROM HIDETO KANO  IN 外道

 

【二日目2005.04.30朝:’SAYONARA’

 朝になっちまったい!

 MIZO画伯と彼女は既に起きていた。

 MIZO画伯は画廊に行くと言う。

 彼女と僕には外せない用事が有った。

 MIZO画伯がお茶を出してくれたのが、なんだか嬉しかった!


 ”彼女の星と僕の星の絵、2枚描いてね!”

 「うん、判った。」

 なにかしら記念が欲しかった。


 とりあえず彼女を送って行くことにした。

 ’朱雀のコーナー読んだよ!’

 ”えっ・・・ああ、お恥ずかしい!”

 ’朱雀は女だね!’

 ”えっ・・・・・”

 (そりゃぁ、女々しいところは沢山あるし、優柔君だよ、俺は・・・
 だからってなぁ、オマエみたいななぁ男女に言われたかないぞぉ〜!
 御願いだから、繊細だとかナイーブだとか言って!)

 ”また、会いにくるよ!”

 ’うん、その時は時間空けるね!’

 ’握手!!!’

 ”ああ、じゃぁねBYE-BYE!”

 握手をしてその場所を後にした。


 ファオオ〜ン、ああやっとアクセル全開だ!

 気持ちいいぃ〜!

 TTも心なしか、気持ち良さそう!

 心の中でSAYONARAを言っていた。

 (これで終わりなのか・・・)

 まぁいいかぁ!なるようになるさ、Let it be!

(BY 朱雀RS 2005.6.4)

latter partへと続く ⇒

 

 

 

 

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