貴婦人は行く Poem by 葉羽
彼女は小学校の校庭で眠っていた
170万キロという途方もない旅を終えて・・・
灼熱の陽射しの中を・・
そして豪雪の吹雪の中を・・
人々の生活と命と夢を運び続けて20有余年
その優美な姿を讃える歓声も 今は遠い思い出
最後の旅は昭和44年・・・
会津から新潟行きの普通列車を牽引し
そして淋しく一生を終えた
国鉄無煙化計画・・・
仲間たちも 次々と現役を引退して行った
そして30年の時が流れる・・・
「もう一度 走らせてやろうじゃないか」
誰かが そんなことを言い出した
その熱い想いは たちまち大きなうねりとなった
高らかな汽笛
力強いシリンダーのリズム
そう・・・彼女を愛する人々は
30年間 一度も手入れを怠った事がなかった
夢よもう一度・・・
会津野を駆け抜けて 貴婦人は行く
私たちの熱い想いと
遥かなる夢を積み込んで
「磐越物語号」と名付けられた C57 180
今再び 白煙をたなびかせ
過去から未来へ・・・
その命果てるまで・・・
~貴婦人「磐越物語号」に捧ぐ~ (詩:葉羽)
(photo by なっちヤン「磐越物語号2005最終」)
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葉羽 わが岸波通信の超豪華投稿陣の一人、なっちヤンが、「会津夢紀行」(2005.12.5掲載分)で発表した「磐越物語号2005最終」をJR東日本新潟支社の「磐越物語号フォトコンテスト2005」に応募し、見事グランプリを獲得されました。ということで、受賞記念の詩を一篇、捧げさせていただきます。
報告 (2006.2.2) なっちヤン
先日報告しました件の詳細です。
JR東日本 新潟支社 「ばんえつ物語号」フォトコンテスト係りより電話があり、応募した作品 初冬の水辺「ばんえつ物語号」2005最終便は、フォトコンテストで ”グランプリ”になったとのことです。
コンテスト応募を勧めてくれた「すずき君」また、応援していただきました岸波通信の読者の方々ありがとうございました。
今後もチャンスがあればがんばりたいと思います。
by なっちヤン |
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