◆人と人との「体温のある会話」の不足が人を孤独に追いつめてゆく。言葉は人を傷つけもするが人を救う大切な道具だ。人の心を救うのは人の言葉の温もりだと思う。
◆話をするには声をかけることから。まず自分が笑うことが相手の笑顔の始まり。
「大丈夫?」声かけが犯罪も防ぐ。
「どうしたの?」心も救う。
話しかけるには勇気が要るけど、向こうも同じ、話しかけられると嬉しいものだよ。話しかけるなってオーラを出すときもある。そっとしておいてあげるのも愛だね。
◆子供は絶対に「褒め育て」が基本だとは思うけれども、それは甘やかすのとは違う。怒るべきときに、「だ・め・よ」なんて優しく言ったって、子供は怒られたと思わない。むしろ、ちょろいもんだと大人をなめるようになる。いけないことは、その場で言わないと意味がないし、わからせないと効果がない。
◆愛はお金で買えないがお金を愛に替えることは可能だと思う。「お金を持つ者」が最強者というのでは「情」や「心」の育つ場所がないじゃないか。心はお金で育たない。心は人の愛が育てるのだ。人を泣かせ、苦しめてまで自分の利潤を追求するという「心」は、犯罪ではなくとも悪事だ。汗もかかず何も生み出さず、お金を転がすばかりの錬金術に憧れる人が沢山いるというのが日本人の精神的現状だ。経済活動とは何だろう。仕事とは何だろう。ああ、活き活きと楽しんで生きてゆきたいね。
………(『さだ語録』より) |