葉羽 今回のNAKAMORI通信は、Ayumiさんがダッカを去るにあたって書かれた駐在員としての最後の思い出です。
オポロジェヨ・バングラデシュで
Ayumi いつも拗ねた顔で近寄ってくるチビたちと繰り返した会話・・
「アパ、ボクのことどれくらい好き?」
「このくらーい。」
大袈裟に何度もぎゅっと抱きしめる。
これが私が彼らにしてあげられる唯一の事。
彼らの生い立ち、辛い思い出を聞いたときの強烈な怒りの気持ち。
子供たちのひとなつっこい笑顔に、こんなに何かを与えられたような気がするのはなんでだろう。
オポロジェヨ・バングラデシュは、現地人によって運営されているNGO。
職員数は約150人でダッカのスラム住民とストリートチルドレンへの支援活動を専門に行っています。
村の少女たちと
キラキラ輝く笑顔と自信。
胸がじんと熱くなるのは、彼女たち自身も私もこうした日が長く続かないことを知っているからだろうか。
嫁いで離れ離れになっても、人生のうちに一瞬でも自分が輝く瞬間が存在したことが彼女たちの支えになりますように。
スタッフと村で
小児マヒの後遺症が残っている男性が家の陰にいる。
「あ、彼とはまだ話したことがないな。お兄さんお元気ですか!」と家の中へ。
「最も貧しい人」を掲げて変わったのは、スタッフの意識。
見えなかったものが、少しずつ見えるようになった。
都市開発担当のダッカのスタッフと
パートナーってなんだろう?
一緒に物事をやり遂げること。
小学生みたいだけどやっぱり一番の近道はこれだった。
辛くて、胃が痛くて、みんなの前で泣けてしまったこともあった。
それでも顔を突き合わせて、敢えて色々なことを「みんな」でやったから「仲間」になった。
そんな実感をみんなで分かち合えたのが、ただただ嬉しかった。
前任の藤崎さんが帰国するときの背中。
「やりとげた」という迫力に圧倒されたことが昨日のように思い出される。
あれから私は、何か出来たのだろうか。
力の及ばなかったことばかりだが、これからの東京での勤務で様々な恩返しが出来ればと思う。
バングラデシュの風と光、水と緑を一杯に浴びた二年三ヶ月を支えてくださった支援者および関係者の皆様、東京・ダッカ・カトマンズのスタッフ、そしてなにより私を受け入れてくださったバングラデシュの人々に心よりお礼を申し上げます。
また、日本で多くの方々にお会いできますことを心待ちにしております。
Ayumi (2019年12月7日リニューアル・アップ)
葉羽 バングラデシュの人々に別れを告げなければならない万感の想いが伝わってきます。 かけがえのない素敵な経験をされたと思います。お疲れさまでした。 |