| ||
by Maruyama Yoshiko / Site arranged by Habane |
|
(丸山芳子)前回の記事の続きです。
【2024/8/23】 「レスポ6滞在活動」 宮城県石巻市の「Responding Performance Art Initiative 6」(レスポ6)滞在活動で感じたこと。 忙しくて書き続けるのに間延びしているけれど、前の投稿のつづきです。 ・・・・・ //地域とつながること// 「レスポ6」参加アーティストたちが共同生活したDAIS石巻は、中心から車で20分ぐらい離れ、小さな川沿の農耕地のエリアにある。武谷さん自らが廃屋を少しずつ”手作り建築続行中”で未完成のワイルド感はあるけれども、少しづつ建築が進行して、多様な表現や交流が生まれ、発信する基地になるのだろう。
広い敷地の原っぱに立てば、猛禽類の飛翔が眺められ、様々な鳥の声、ヒグラシ蝉の涼やかな鳴り、畑や森の緑色の濃淡が私を包む。ツユクサの青い花は、東京でみるものの1.5倍の大きさだ。 天の川も認識できるほどの澄んだ夜空は、星々が大きく近くに感じ、久しぶりに照明に邪魔されない夜空を体感する幸福。こういうことが豊かさなのだ。 代表の武谷さんも運営を共にする仲間たちも、ここの生まれではない。しかし、覚悟を決めてここに拠点をつくり、地域の活動に協力参加し、活動発信している姿勢に、地域の人々は好感を持っているはずだ。 そこで暮していない通いの企画者であっても、渡り鳥のように戻ってくることが大事なのだ...と自分に言い聞かせる。 //ワークショップで// それらは、参加者の記憶の扉を開ける。 1つめの台湾のショー・ミン・スーさんのワークショップ。 最も幸福だった記憶とその真逆を選び出す行為は、自分の価値基準を自分に問うことにもなる。 市の紹介映像より この自然に包まれたDAIS石巻の雰囲気が人のガードを取り除くのだろうか。まだ互いに知り合っていないのに、みんな自分をみつめながらとてもプライベートな心の内を言葉にし、自らを客観視していく。こういうことを通して、互いの素の人柄を知る。 //石巻川開き祭り~復興への祈りを込めて~// ところが、海外アーティストの中には、ビデオで身振りの練習を十分にしてきた人もいて、移動の合間の隙間時間さえも、その人のリードで近くにいる人が練習を始める。みんなにやる気が伝播する。 地元の方にゆかたを着せてもらうと高揚感がさらに上がって練習に熱が入り、最後には円陣組んで手を繋ぎ、掛け声でひとつのチームに団結した! 道路の真ん中を進行するパレードは、企業や大きな団体が続く中で、20人にも満たない我が「レスポ6」チームはこじんまりしている。それでも、歩道の人から応援の掛け声がかかる。 市の紹介映像より 地元の人は、子供のうちからずっと踊っている慣れがあるのに比べて、初参加の我がチームは、一緒に合わせて踊ることの新鮮な喜びと、間違ったときの照れ笑いとで、イキイキして見えたらしい。 着付けをしてくださった方がビデオを撮ってくれて、私達のチームのことを「表情がとても良かったよ!」と。 滞在期間の初期にこのような体験がはさまれたことは、参加メンバー同士の関係つくりや、地域への理解と地域からの理解にとって、良い効果を生んだと思う。 (つづく) 葉羽 頑張れ~アーティストの皆さん!
|
Copyright(C) MARUYAMAYOSHIKO & HABANE.All Right Reserved. |