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(丸山芳子)東京都現代美術館 MOTアニュアル2022について。

 

【2022/9/27】 私の正しさは誰かの悲しみあるいは憎しみ

 東京都現代美術館 MOTアニュアル2022 「私の正しさは誰かの悲しみあるいは憎しみ」 [My justice might be someone else's pain] (10/16まで)。

 このタイトルに期待するものがみられる予感がした。

 さらに、このリーフレットがいい!走らせた刷毛跡が無造作ふうに画面を薄く覆ったようすが、物事の両義・表裏を感じさせ、胸騒ぎを誘う。(どなたのデザインでしょう?)

 先週見た印象深かった展覧会を自分のメモとして。 民族の違いを線引きし殺害するその識別方法が、ある言葉の発音だったという複数の事例には背筋が凍る。(良知暁作品)

 精神障害に対する偏見と差別の事件は度々起こる。作家は施設を出て自立した方と理解し合おうと試み「同じものを見ていても同じものは見えていない」と自覚する。(工藤春香作品)

 この状況は、いわゆる健常者同士にも起こる。それを互いに向き合うスタートにするか、 わからない相手として離れるかによって結果は大きく違ってくるだろう。

 映像にも、印象深いことばがいくつかあった。作家の過去の日記や、グループワークに参加した人たちの言葉には現代の若者の心情や生きづらさが垣間見えたけれど、小さな改良の積み重ねで日記をラップという表現に昇華させていく過程に立ち会える。(高川和也作品)

 何を表現しているのか不明のままに、それが謎めいて魅力になっている。大掛かりな構造物は、古い倉庫か工場に迷い込んだような趣。(大久保あり作品)

葉羽 思わずロシアのウクライナ侵略を考えてしまいました。

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