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by Maruyama Yoshiko / Site arranged by Habane |
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(丸山芳子)10年前を振り返るシリーズです。
【2021/3/12】 渇き – 水と征服を求めて – (English follows) 福島県生まれの私が、自分が東北人であるアイデンティティに向き合い始めたころ、2009年の秋に東京と福島での展覧会に参加した。 そのとき作成した以下の2作品は、偶然にも1189年の運命の敵同士のものだった。 Around I had started to face my identity as a Tohoku person (Northeasterners) born in Fukushima, I participated in two exhibitions in Tokyo and Fukushima prefecture in 2009. ------------ 作品 Work:5 / 「渇き ー水と征服を求めてー」 1189年、奥州平泉の藤原氏を滅ぼし、関東に凱旋した源頼朝の軍が、飲み水を求めて弓で地面を突き、善福寺池(東京都杉並区)の源泉となったと伝えられている。 その弓は彼の支配への渇望と水への渇望を象徴する。そしてそれは人間の普遍的な欲望なのだろう。静けさが時を越えさせる。 弓の背後に、光の中を静かに過ぎて行く騎馬の列。古代から現在まで、尽きることなく繰り返される戦闘、消えて行った命の数々。 [Thirst for Water and Conquest]
In 1189, shogun Minamoto no Yoritomo destroyed the Fujiwara clan of Oshu-Hiraizumi (Tohoku region), and made a triumphant return to Tokyo. It is said that the army of Minamoto no Yoritomo pierced the ground with bows in search of drinking water and became the source of Zenpukuji Pond. 2009 ------------ 作品 Work: 6 / 「たたかいの人類史」 古代から現代までの人類史を、戦闘という側面から眺めてみる。この人為淘汰は様々な欲望の凝縮である。 ジオラマ「阿津賀志山(あつかしやま)の合戦」を、丸山は、自作の“人類史の奔流”の長い帯から飛び出す“一場面”として、互いに関連させる。 東北地方に平和な仏都と平泉文化を築いた奥州藤原氏は、征服欲でこの戦いを仕掛けた源頼朝によって滅亡する。 敗者側の埋もれた史実にも、人間性を見せる物語と意義があるに違いない。 [Conflict in Human History]This work surveys human history, from ancient to present times, through the lens of the many conflicts that have occurred. Maruyama interrelates the diorama of The Battle of Atsukashiyama as the “scenes” that seemingly jump out from her work. In that battle, shogun Minamoto no Yoritomo conquered the Oshu Fujiwara clan, destroying the peaceful Buddhist city in the Tohoku region that was built by the clan. 2009 葉羽 福島県博に展示されていた事を思い出します。思えば、あれが丸山芳子さんとの出逢いでした。
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