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その294

満開の 桜散る前 散りし君

 また一人、親しい友人が他界した。

 訃報を受け葬儀の日程を聞いて、さっそく彼と交流のあった友人達に連絡したが、連絡できたのは2名で、心当たりのある友人達は、既に他界していた。

 あらためて既に亡くなった友人達の事を思い出したが、70歳古希を過ぎれば、これも普通にある事で今後はさらに、ある事なのだと自分に言い聞かした。

 通夜に参加し、親族に弔辞を申し出た。今となって自分にできる事は、これくらいしかない。

 翌日の告別式では、彼と中学時代同じクラスだったM君の次ぎに弔辞を読ませていただいた。

 東京での学生時代の思い出、社会人になって福島での思い出、いろいろと、とりとめのない内容の弔辞になった。

「また一人 昔の友が 亡くなりて 携帯履歴 悲しく残る」
「携帯の 連絡先に 生きる友」

「君の死を 知らずに桜 満開で この春かなし この春むなし」
「満開の 桜散る前 散りし君」

「さよならと 別れの言葉 言えなくて
 ありがとーねと 君に感謝す」
「弔辞書を 折りたたむのに 指震え」

 (2026.4.11)アンブレラあつし

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