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その280

いつまでも 若い心を持ちながら 心の隅に 老婆心持つ

 過日、かつて勤務した小学校の地区敬老会のアトラクションに、「お絵かき芸人」として参加した。

 私自身も70歳過ぎた「老人」なのだが、今の時代70歳ソコソコでは、敬老会参加者の中では、まだまだ「若造」だ。

 40人くらいの参加者だったが、全員が年上の先輩方だ。

 今までは小学校の体育館で実施していたのだが、今年から暑さ対策で地区の冷房がきく公民館での開催になった。この暑さは高齢者にはつらい。

 会場に来る方法も参加全員がタクシーや家族の車の相乗りを計画して、暑い中、行き帰り徒歩でくる高齢者がいないように配慮したという。

 アトラクションは、地区のカラオケ教室の先生の「演歌」と、地区の福祉包括センター所員の「健康笑いヨガ」、そして私の「オヤジギャグ、お絵かき」だ。

 以前は、イベント予算も多く、プロの歌手やマジック、楽器演奏などあったらしいが、最近は参加者への「記念品と菓子セット」のお土産で、経費がいっぱいでアトラクションの出演料は無く、ステージイベントはボランテア参加だ。

 会場の来賓席には市会議員や地区のエライ人が多い。知らんけど、選挙が近いのか。

 高齢者の投票率は高いので、議員にとっては「敬老会」への顔出しはビジネスチャンスなのだな。

 カラオケ師匠は私より10歳くらいは年上の女性で、姿勢もよく元気で高そうな着物姿で踊りながら歌う。

「マゴにも衣装」だが「年寄りにも衣装」だな。「マゴにも衣装」の「マゴ」だが「孫にも衣装」は誤用で「馬子にも衣装」らしい。

 ツーカ、私もこの文を書くまでは「孫にも衣装」だと長い間思っていた。

 ちなみに「馬子」の意味だが、馬を引いて仕事をする身分の低い人の事らしい。

 カラオケ師匠に「馬子にも衣装」なんていうのは大変失礼な言い方でした。すみません。

 人生、歳をとっても知らない事や、間違って思いこんでいたことはアルアルで、それに気づかずに人生終わる事もきっとアルアルだ。

「健康笑いヨガ」は、口を大きく開けて「笑う」運動だ。心肺機能や顔の表情筋運動で「老化防止」になるらしい。

 ヨガの先生に合せて、「ハッハッハ」「ホッホッホ」と笑う活動をする。

 舞台の袖から、参加者のようすを観察していると、先生のように、ちゃんと出来る人と出来ない人がいる。

 我を忘れて「バカ」になれる人と「バカ」になれない人は昔からいるのだな。

 脇から見ていて、大きく口を開けて笑うのはよいのだが、開けすぎて「入れ歯」がはずれるのではと心配した。

 最悪、入れ歯が喉に詰まると危ない。

「老婆心」だが、入れ歯の人は各自ポリグリップを持参させ、事前に簡単に入れ歯が、はずれないようする必要がある。


「老婆心」だが、本当に高齢「老婆」になると「老婆心」などの判断力は、きっと持つ事はできなくなるな。

 歳の話しばかりで恐縮だが、40歳は「初老」というらしい。ツーことは40歳から「老婆」になるのか。

「悪い冗談はヨシ子さん」だが、「体だけは大事にしてください」は先代林家三平の口癖だったな。

「健康笑いヨガ」で「笑う」練習をしたあとは、参加者の老人同士が互いに顔を会わせて、可笑しくも無いのに意味もなく笑いあう。

 知らない人が、この光景を見たら「新興宗教」の「宗教儀式」にも見えるな。

 これで最後に、ヨガの先生が「健康食品の販売」をステージで始めたら、いわゆる集団催眠商法の「アレ」でヤバイ。

 最初はティシュなど無料で配り、次第に高価なものを売りつける「アレ」だ。

 私の「お絵かき」だが、希望者には干支を紙に描いてプレゼントしている。

「私に干支を描いてもらうと、寿命プラス12年長生きします」と冗談を言ってプレゼントするのだが、「お札のような紙に描いて売れば、商売になりますよ」とアドバイスされる事がある。

「お金には困ってないんで」と返答するが、金をもらって販売したら「霊感商法」と「紙一重」でヤバイ。

「神と人」の関係も「カミひとえ」だと「老婆心ながら」自戒するボクです。

「いつまでも 若い心を持ちながら 心の隅に 老婆心持つ」

 (2025.9.27)アンブレラあつし

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