|
過日、ロンドン在住時代にお世話になったMさんの「偲ぶ会」が福島で行われ参加した。Mさんは長くロンドンの「福島県人会」の会長をやられていた。
東日本大震災時の原発事故後は、フクシマ原発風評払拭のため世界の「福島県人会」をまとめて、世界に福島の安全と「福島県産」の販売、安全PR活動をしていた。
昨年末に日本に一時帰国し東京の病院で癌の治療を受けていたが、今年の3月に病院でご逝去された。77歳だった。抗がん剤治療は昨年の6月頃から英国で受けていたらしい。
日本を遠く離れたロンドンの「福島県人会」は啄木の歌「故郷の訛り懐かし」県人会で、毎回楽しみだった。
彼は若くして渡英し皿洗などの仕事から、やがて会社を立ち上げ成功した方だ。成功するまではいろいろ大変だったと思う。
聞くところによるとユダヤ人経営の会社で下積み経験をし、その後独立したらしい。
ゴルフ好きで私も何度か誘われたが、飲み会には参加しても、ゴルフの苦手な私は一緒に行く事はなかった。
いろいろとお世話になったが、何の恩返しもできずに別れがきてしまった。
人生の出会いは「偶然」で、別れも「必然」だが、「当然」とは思えず割り切れない。
コロナ以前の話しだが、私の水絵アートが面白いので、毎年ロンドンのトラファルガー広場で行われるジャパンフェスティバルでパフォーマンスしたらと意見された事がある。
Mさんは英国日本人会の役員もやっていた。
私もその気になったが、その後コロナの影響で、ジャパンフェスティバルはしばらくは実施されず、「水絵アート」の話しも水に流れた。
先日、上野御徒町の歩行者天国で水絵アートをした。地区のお祭りに合せて一部の道路を歩行者天国にする地区の商店のイベントだ。
上野公園で偶然に会った関係者の方に頼まれた。イベントの主催は道路に面した商店で、あまり興味はなかったのだが、台東区後援の行事だという。
日頃、上野公園で何かとお世話になっているので、恩返しと思い引き受けた。
また、「下谷神社」のお祭りで「下谷神社」というのは「寄席発祥の地」らしく「芸事」の神様にもなっているらしい。
この祭りに協力すれば、何か御利益があるかもしれない。なんてヨコシマな考えで参加したが、1日目は雨で水絵は描けなかった。
考えがアメかったな。2目は晴れて水絵アートができたが、公園とは環境が違うので工夫しながら実施した。
帰り際に御徒町の駅で、路上に干支を描いてあげた方に偶然会った。高齢のお母さんを車イスに乗せて店に買い物に来た方だ。
母親の年齢を聞いたら95歳だという。「親孝行ですね」」といって紙に二人の干支を描いて差し上げたら大変よろこんでいた。
いつもなら「私に干支を描いてもらうと、寿命プラス、12年長生きしますよ」を冗談を言うのだが、95歳と聞いて躊躇した。
さらに長生きされたら「親孝行」もつらい。安易なウケねらいのギャグには要注意だ。
世間は「コメ失言」で「コメ騒動」になっているが、「コメ失言でコメんなさい」と謝ればウケたのにと前大臣にコメントしたいボクです。
(2025.5.24) アンブレラあつし |