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その239

マインド ザ ギャップ

 英国に住んでいる娘家族に会うために、先週ロンドンに行ってきた。

 当初は娘家族四人が住んでいる町に行く事も考えたが、ロンドンから電車で二時間以上かかる所らしく、ロンドン市内に会いに来てもらった。

 昨年の9月に日本を出国したので会うのは約半年ぶりだが、今はスマホでいつでも話せるので久しぶり感はあんまない。

 孫達は現地の小学校に通学しているが、それなりに慣れて英語もがんばって勉強しているらしい。

 ちょっとだけ英語で話しかけたが返答する孫の英語が、やっぱ本場の英語っぽくてカッコいー。

 私が初めて英語を学習したのは中学1年の時だ。

 1997年から2000年まで英国のロンドン日本人学校に勤務することなり、福島を離れる日に中学時代の英語の先生、エンチュー先生に偶然に福島駅で出会った。

 英国に行く日に英語の先生に偶然出会ったのも、何かの「縁」だ。エンチュー先生は遠藤忠蔵先生のあだ名で「エン」に縁があるな。

 私の英語がなかなかうまくならないのは英語に縁がないからか。英語に「縁」があっても「エングリッシュ」とは言いませんから。

 行きの飛行機はBA、ブリテッシュエアウェ−でロンドンまで15時間以上かかる。

 以前は12時間だったが、ロシアのウクライナ侵攻に対する、西側のロシア制裁への「お返し」で、西側の飛行機は今はロシア上空を飛べない。

 アラスカ経由の北回りで行くのだが、狭いエコノミー席で15時間は年寄りにはツライ。早く停戦して12時間で行けるようになってほしい。

 帰りはJALで13時間だったが、南回りで欧州からトルコ、中国、日本の経路だった。

 これで中国との関係が悪くなると中国上空も飛べなくなるのか。年寄りは耳が遠くなるが、今は海外旅行も以前より遠くなっている。

 また、パレスチナとイスラエルの紛争で、原油価格が高騰し飛行機代も以前より高くなっている。

「世界平和」はヤッパ大事だな。コロナが収束したように、ウクライナやパレスチナの戦争も早く収束してほしい。

 ロンドンの物価は高く、日本の自販機で170円くらいのコーラが400円でビックリ、クリスマスだ。

 24年前に住んでいた時と値段にギャップがあるが、コーラは炭酸だけに「ゲップ」があるな。

「ギャップ」だが、英国では地下鉄や鉄道の車両とプラットフォームの高さにギャップがある事があり、「Mind  the gap」(マインド ザ ギャップ)「段差に注意」と車内放送がある。

 ちなみに外国で食事後のゲップは大変行儀が悪いので、「マインド ザ ゲップ」です。

 滞在したホテルはハイドパークが目の前の場所で、ホテルのレストランから公園がよく見える。

 上野公園での水撒きアートを、ロンドンでもやる事もミッションだったので、道具をスーツケースに入れて持参した。

 万が一、手荷物検査で聞かれたら「私は芸術家で、これは芸術活動の道具だ」と答えようと考えていたが、信用されない事もある。

 以前、東京都美術館広報誌に紹介された私の水撒きアート記事に英語訳の解説もあったので、それもコピーして持参した。

 日本でも怪しい人間は、きっと外国でも怪しいに違いない。

 なんて思いながら準備していたミッションだったが、あいにくの雨で天気が悪く、芸術活動ができたのは最終日の午前中だけだった。天気には勝てない。

 当初はハイドパーク以外にトラファルガースクウェアーも考えてはいたが、ロンドンのド真ん中で警備も厳しいに違いない。

 棒を振り回しているアブナイおじさんと通報され拘束されても困る。

 以前、皇居前広場で水撒きアートをしていたら若い警官がとんできて職務質問されたことがある。

 運転免許証をみせて「変人」ではないことを説明したが、ロンドンで警官に職務質問されたら「パスポート」を見せるしかない。

 パスポートには日本国籍が書いてあるので、日本のイメージが悪くなる。

 ツーカ、観光で来たのだから素直に「観光」して帰るのが「慣行」で、自称芸術家の自己満足芸術はシバシバ迷惑行動になることがある。

 ハイドパークの地面は古い石畳でデコボコしている。

 上野公園の地面とのギャップを感じながらも、それなりに対応するのか異文化理解と思いがんばった。

 次はニューヨークのセントラルパークでの水撒き芸術活動を夢見る古希マジカのボクです。

 (2024.3.2)アンブレラあつし

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