高齢者になって初めての敬老の日を迎えた。
いつの間にか高齢者ドライバーの仲間入りもしている。確実に一歩一歩人生の階段を上っている。
いや人生のピークはとうに過ぎたので、下っているのか。なんてクダラナイことを考えている。
過日連続して5日間、上野公園に通って水撒き活動をした。
JR東日本の会員向けの北海道、東日本5日間新幹線ノリホーダイのチケットを買って5回日帰りをした。
無理かとも思ったが何事も挑戦だ。
元を取るためには最低3回は往復する必要がある。
日によっては午後出発して夕方に帰る日程で、上野滞在時間より乗車している時間の方が長かった。
ギネスに挑戦と、自分を励ましたが頭部は既にハゲマシされて新たにハゲマス余地はほぼない。
「やればできる」という達成感を久しぶりに感じたが、5日連続新幹線に乗ったからと言って誰もカンシンセンか。
新幹線通勤者は毎日のことだな。
体力の衰えも感じて、やはり私は敬老者だ。
若い時代にケーローと思っても帰れないが、高齢者によっては、敬老会が終わって家に「ケーローかい」と思っても一人では帰れなくなるのか。
私の母の住む地区の「敬老の日」の記念品は従来「羊羹」だったが、今年はタオルになっていたと90過ぎの母が不満を言っていた。
これだけ高齢者が増えれば、記念品の単価切り下げもしかたないが、人間年は取っても物欲はあるのだな。
もう20年以上前のことだが、地区の敬老会を学校の体育館で行うということで校舎を開け、終わるまで職員室で待機していた。
突然学校に地区のお年寄りからの電話があり「今年は喜寿の祝い金の金一封が一万円から5千円に減額になっているがなぜだ」と言う。
私は市の職員ではないので説明できませんと丁寧に答えたのだが納得しない。
市の電話番号を教えて、そっちに電話して下さいと返答し、一件落着と思いきや、また同じ方から電話があり、電話をしても誰も出ないという。
敬老の日は祝日なので市役所は閉庁なのだ。
そのことも説明して今忙しいのでと言って電話を切った。
人は年を重ね大人になるが、重ね過ぎると子どものようにワガママになるのだな。
今は、かなり高齢者が居るので100歳くらいにならないと金一封も貰えないと思うが、人の欲は不変で欲があるのは生きてる証拠ともいえる。
過日、私が住む町会の長寿会の案内ちらしが市報と共に届いたが、長寿会の案内に「若手歓迎」とある。
年齢制限は書いてなかったが、何歳から何歳までが長寿会の若手になるのか。下手に入会して雑用係にはなりたくない。
昔、教員時代に僻地勤務で3年間、阿武隈山系の中の山間の学校に務めたことがある。
地域の団体に「若妻会」というのがあって、挨拶に行ったが、どうみても昔「若妻」の方々ばかりだった。
全員永久会員らしく脱会できないらしい。若手はずっと若手で会の世話など雑用をしなければならない。村の掟は厳しいな。
人生の大先輩方には、万年若手の気持ちもワカッテ下さいだが「♪涙で文字がに じんでいたら、ワカッテ下さい」なんていう昭和の歌もあった。
「♪これから淋しい秋です。ときおり手紙書きます」なんて昭和すぎて泣けるが 、文字がにじんで見えるのは涙ではなく、高齢による視力の衰えだ。
(2019.9.21)アンブレラあつし |