「時計を止めて」とか「時間を止めて」とかの歌の話ではなく、「息を止めて」に関する話です。
レントゲン撮影の時に「大きく息を吸って」、楽にするまでは2秒くらいですので耐えられますが、CT検査の時は「息を吸って」から楽にするまで5秒くらいあります。
CT検査
レントゲンの時のように大きく息を吸うと、最後はちょっと苦しくなります。CTの時は単に「息を吸って」なので、小さく息を吸えば大丈夫と会得しました。
昔に比べれば生活の衛生状況は格段に向上し、普段は息を止めるなんてことはありません。
私が小学校の頃にはまだ下水道が完備されてなく、家庭の排泄物はバキュームカーが回収していました。
バキュームカー
通り道にバキュームカーが停まっていると、10メートル手前くらいから息を止め、足早に通り過ぎ10メートルくらい先に行って息をしたものです。
バキュームカーなんて知らない人がもう多いのでしょうね。
私の専門の有機合成である時、ニッケルカルボニルという猛毒の試薬を使う必要性が生じました。「死の液体」という異名を持つほどの毒性で、青酸カリや青酸ソーダ以上です。
ニッケルカルボニル(粉末状)
実験は勿論「ドラフトチャンバー」(化学実験などで使う局所排気装置)の中で行いますが、揮発性のある試薬ですので、要所要所は息を止めての操作です。
ある時、工場の化学製品に微量の亜硫酸ガスが原因かと思われるトラブルが発生し、研究所勤務だった私が検証しました。
ドラフトチャンバー
毒性の高いガスを発生させますので、部下にやらせるのも憚られ、自分で実験しました、要所は息を止めて。
仕事で息が詰まることは多々あれ、息を止めるのは希有な経験では。