我が恩師森謙治先生が有機合成協会長を務めた平成5、6年度に、私は月刊有機合成化学協会誌の編集委員を務めました。20名弱の編集委員のうち4名は企業から選出されます。
化学会館(お茶の水)
学位を持っている、勤務地(当時は日本橋の本社に勤務)が編集委員会開催の化学会館(お茶の水)に近いという条件に加えて、森先生が「あいつの結婚式では、出来の悪い学生だったが、主賓で精一杯のよいしょスピーチをした。大学院を落ちた奴を学位取得まで指導した。このくらいの恩返しをしてもらってもバチは当たらないだろう」と思ったのか、私に白羽の矢が立ちました。
編集委員委嘱状
編集委員会は毎月化学会館の会議室で16時から行われていました。30年以上前のことで会議の内容なんてもう忘れましたが、一つだけ忘れられない情景があります。
その日私が座った席は正面に窓があり、その窓から某有名予備校の屋上が見えました。
某有名予備校(笑)
会議開始時にはもう見えていましたが、予備校生同士と思われるカップルがいちゃついているのですね。
懐の深い寛大さを持ち合わせていますので、「まあ、受験生にも少しは息抜きも必要か」と。1時間経っても同様で「(予備校生だからバイトすることもなく)授業料は全部親に世話になっているのだろう。そろそろ勉学に戻ったら」と。
屋上のカップル
会議が終わる18時頃、秋口だったのか日は落ちていましたが、カップルはまだいちゃついています。
寛容な心の持ち主である私ですが、さすがに「あのねぇ、お前らいい加減にしろよ!!!」と。
こんなこと覚えていても何の役にも立たないのですが、・・・だから覚えていなければならないことを忘れる???
ツーさん【2025.12.1掲載】
葉羽 迷惑な話だねぇ・・気になって会議が頭に入らなかったんじゃないの?(笑)