Rei 今でこそ旅行会社のツアーでも人気のあるヨーロッパのクリスマスマーケットだが、30年前、日本ではそんなに知名度はなかったと思う。
ドイツ滞在中、その後も、たびたび訪れた各地のWeihnachtsmarkt クリスマスマーケットだが、1993年、 クリスマスマーケットデビューを果たしたNürnberg ニュルンベルクと、最後2019年コロナ渦直前に行ったStraßburg シュトラスブルクのWeihnachtsmarkt について書いてみよう。
◆ニュルンベルクのクリスマス・マーケット
ドイツに赴任した翌年、日本人同僚(たった3人)の一人、Aさんの奥さんが、静岡からやってきた。
彼女の発案で、ドイツでは最も規模の大きいと言われたニュルンベルクのクリスマスマーケットに行くこととなった。
住んでいた南西ドイツ田舎町トロシンゲンから車で3〜4時間の距離。運転は、若いAさんが担当してくれた。
当時は、道路地図だけが頼り。やっと会場近くに辿り着いたが、駐車スペースが全くない。ここまで来て戻るしかないのか、と悲観的になっていた。
と、その時、一台分空いているのを夫が見つけた。場所も申し分ない。
極東の島国からの客に、神様のご加護か?と喜び勇み、マーケットの人混みへと分け入った。
会場は教会前の広場、たくさんのHütte (小屋:日本でいう屋台)が、並んでいるらしい?? 見えないのだ。
身長153センチのわたしに見えるのは、体格のいいドイツ人たちの背中ばかり。身動きも満足に取れなかった。
それでも名物というWeißwurst 白ソーセージを食べた記憶はあるし、今でも、手元にはあの時買った絵葉書が残っているから、それなりに楽しんだのだろう。
「さあ、帰ろう」としたら、なんと車が消えてなくなっていた!!
待ってましたとばかりに、警察官のおじさんが優しくパトカーに誘い、連れて行かれた先は警察署。
駐車違反で400ドイツマルク(約 35,000 円) の罰金が課され、車はレッカー車で警察署の駐車場に移動されていた。
専用の許可証を提示しないと止められない身障者用のスペースだったのだ。空いているわけだ。
後になってわかったことだが、こういった大きな催し物には、車は近郊の町に止めて、そこから電車かバスで行くのだそうだ。後の祭り、高い授業料だった。。
Rei【2023.12.15掲載】 |