忘れたるにあらねども by ダンテ(訳詩:上田敏)
たかき樹の枝にかかり、 梢にかかり、 果実(このみ)とる人が忘れてゆきたる、 いな、 忘れたるにあらねども、 えがたくて、 のこしたる紅き林檎の果(み)のやうに。