(※背景写真:鏡のような猪苗代湖)↓
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「Fusses Over」

佑樹のMusic-Room
その53「360°雲量ゼロ!の巻」
by ピカイチ君&葉羽
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葉羽 今回は、「山スキー編」から、『360°雲量ゼロの会津磐梯山』をお届けします。会津磐梯山頂からの東西南北の眺めも堪能できますよ♪

ピカイチ君 今年はいろいろ驚くほどめまぐるしく時間が過ぎ、休みらしい日がやっととれた。

 今シーズンずっと山スキー仲間からの誘いを恨めしくも断ってきたが、やっと今回、時間が出来、私の希望コースに5人便乗してくれた。

 自他共に認める晴れ男、雲一つない快晴だ。

 猪苗代スキー場からリフトを乗り継ぎ9:30、昨晩糊を付けたシールをつける。

 眼下に猪苗代湖、前には山頂が見える。さあスタートだ。

会津磐梯山 遠景

会津磐梯山 遠景

 昨晩の雪が2センチほど降り積もり青と白の世界、トレースをみると先客は1人いるようだ。

 手袋もいらないぐらい暖かい、春の空気が猪苗代湖から吹きあがってくる。サングラスを掛けてもまぶしいぐらいだ。

 遊び気分で残雪を踏みつけ、仲間の今シーズンの山スキー戦果の雑談に花を咲かせながら黄金清水のアイスバーンを蟹足登坂して弘法清水に到着。

 案の定、やはり雪は多く小屋は屋根だけが出て、清水は吹き溜まりの中で飲めなかった。

 ここでスキーを脱いでつぼ足で山頂に一気に直登、快晴だが風が冷たい。

 頭も冷たくなって思考力が落ちる。

 山では「頭を冷やして考えろではなく、あたま暖ったくして考える」のだ。

 お昼頃1819mの山頂に到達。腹がへった。娘18,19(歳)はいっぱい食う(1,8,1,9)とはよく言ったものだ。

 360度のチョーパノラマだ。雲がまったくないのだ。

東:安達太良の山並み

東:安達太良の山並み

(磐梯山頂からのパノラマ)

 昨年秋の打ち上げ登山の時も快晴だったが冬はどこまでも空気が澄んでいる。

 凛とする青と白の世界。厳粛な気持ちにさせる。

 ほら燧ヶ岳、会津駒が見える。鳥海山も朝日連峰の陰に見える。

 夏にはまた飯豊に登ろう。

 大根掘りに行った猪苗代湖の先にある布引山から今は逆に見てるんだ。

 目に入る風景の一つ一つに思い出があり言葉を忘れる。

 こんな快晴はよほど狙っても当たらない。

 日頃の行いを誉めてやろうなんちゃって。

西:アルツと猫魔と会津盆地、遥かに飯豊連峰

西:アルツと猫魔と
会津盆地、遥かに飯豊連峰

(磐梯山頂からのパノラマ)

 毎年、こうして雪が積もり春になって、この雪が猪苗代湖に流れ、田畑を潤し、一部は郡山市の上水になり、阿賀野川水系となって新潟、日本海に流出する。

 そしてそれがまた雲になって会津の山々へ雨や雪となって循環還元される。

 そんな中に生かされているちっぽけな人間・・・。

 地球が出来てから変わることのないこの繰り返されてきた大自然の営みに敬意の念をいつも教えてくれる。

 安易に開発などしてはいけない。畏れ多いのだ。後生に変えずに引き継ぐことが大切なことなんだ。

 (※右画像:「磐梯山頂からのパノラマ・南」 鏡のような猪苗代湖⇒)

 しかし寒い。歯が自然とガタガタ音を立てる。

 そぞろ記念撮影をして誰ともなく「早く宴会すんべ」と吹き飛ばされそうな山頂を後にして、弘法清水の小屋の風の当たらないところで「カンパーイ」

 寒いときは中から温めないとダメ、という馬鹿の一つ覚えの共通認識に待っていたように酒がはかいぐ(すすむ)。

 ピッチは相当に早く30分ほどで酒も切れ、「風呂入ってゆっくりやんべ」となって、シールをはずして、下の雪温からワックスを銀を選択、厚めに塗って、いざ滑降だ。

 黄金清水の誰も滑ってないところに200mぐらいウエーデルンとクリスチャニアのシュプールを残す。振り返ってその品評会と自慢会。

 猪苗代湖に飛び込むように天の庭、振り子坂、雪は完全なシャーペットだ。

北:氷の桧原湖と朝日連峰

北:氷の桧原湖と朝日連峰

(磐梯山頂からのパノラマ)

 1時間ちょっとでスキー場の駐車場。

 振り返れば山頂は朝と変わらずに紺碧のそらに真っ白いコントラストでたたずんでいる。

 今回も皆、無事に帰還出来たことと感動を頂いた会津磐梯山に一礼。

 途中、沼尻温泉の露天風呂で「花泉」の水筒と湯舟に一緒に入って、まさに一肌の燗。

 杉林に囲まれ木漏れ日の露天に浸かっていると疲れた体が癒されていく。

 冷や酒で飲むべき湯燗・回し飲みの「花泉」は甘酒の味だった。

会津銘酒「花泉」

会津銘酒「花泉」

 風呂を上がれば「プシュ」っと缶ビールでまた乾杯。今日一日で何回目の乾杯だろうか。

 五感を堪能し、元気をもらい、焼けて酔って茹で上がった仲間の笑顔がとても素敵で言葉が踊る。

 帰宅すれば日焼けで突っ張った顔を鏡で見てニヤッとして、いつしか今度は・・・・・と枕元で5万分の地図を広げて・・・・・深い眠りに落ちた。

葉羽 今回お届けした磐梯山の風景は、平成14年3月9日の記事からでした。

《配信:2020.3.29》ピカイチ君 ピカイチ君葉羽葉羽

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