公園の男 by 真魚
どこにでもある公園に
背の曲がった男がひとり
石のようにじっとしている
陽が暮れると寝床を探す
どこにでもある公園に
背の曲がった男が一人
石のようにじっと動かない
陽が暮れると犬小屋で眠る
だけど誰も奴を鎖で繋ぐことは出来ない
学校帰りの子供たちが
棒っきれで男をからかう
奴と目が合った時 俺は
傍に駆け寄り抱きしめたくなった
死んだように眠る男の姿は見えない
鏡の前に立つ
俺の後ろには
男の姿が
ぼんやりと見えるんだ
冬の風は冷たくつらい
冬の風は冷たくつらい
どこにでもある公園に
背の曲がった男がひとり.... |