北海道紀行④ まぼろしの橋 by まめしば
まめしばがとっても好きになった景色
帯広の奥に 糠平というところがあります。
もうもう どっちをみても牧場!という
ひろ~い大地をぐんぐん進み
大雪のふもとへたどり着けば
今は使われていない鉄道の
古い大きなめがね橋。
でこぼこ道をぐらぐらと
やっとの事で通り抜け
わっ と いきなり開けた空間の向こうに
自分の役割を終えた橋は
崩れかけた姿で立っていました。
なんにも答えてくれない
受け止めてもくれない
迷い込んだのはこちらのほうで
そこは ずうっとそう在り続けた世界。
昔 きっとこの橋の上を
煙一杯にはきながら蒸気機関車が走り
たくさんの人を運んで行ったんだろうな・・
あちこちの山々から水を集め
いっぱいに湖が膨れ上がると
その水底にかくれてしまう橋。
作られた訳を忘れた橋は
自然の中にすっかりと溶け込んで
今はもう 何も語ろうとはしませんでした。
タウシュベツ川に架かるこの橋は かつて
国鉄士幌線で使用されていたアーチ橋です。
糠平湖の水かさが増える6月頃から湖面に沈み始め、
10月頃には、すっかり、その姿を湖底に沈ませてしまうため
「まぼろしの橋」と呼ばれ 北海道遺産に指定されています。
そして 旅は続きます⇒⇒
(2015.9.3 まめしば)
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