【日々回顧館だより】＃015〜朝ドラと大河ドラマからのコントラルト

　週刊現代の先週（3/13）号に「『あまちゃん』（2013）は最高の朝ドラだった」という記事があった。第１作「娘と私」（昭和36年）以来ずっと朝ドラを観てきた私も同感だ。

　特に、あの震災描写については当時のニュース映像を一切使わず、ナレーションと人々の表情、観光協会のジオラマのみで我々の想像力を掻き立てる見事なまでの表現力に接し、実に胸が詰まる思いであった。

　一方、震災前年（2010）の大河ドラマは「龍馬伝」だった。これも良かった。

　龍馬役の福山雅治はともかく、あまり大河を見ない私も、龍馬の妻・お龍（りょう）を演じた真木よう子に注目していたので、この番組はよく見た。

　このOP（オープニング・テーマ）を歌唱していたのは、オーストラリア出身の作曲家・歌手のLisa Gerrard（リサ・ジェラルド, 1961-）。

　帝政ローマ時代中期を舞台にし、第73回アカデミー賞および第58回ゴールデングローブ賞で作品賞を獲得した歴史映画『Gladiator（グラディエーター）』（2000）の主題歌「Now We Are Free（ついに自由に）」でゴールデングローブ賞音楽賞を受賞した人だ。

　コントラルト（contralto）の声域（声種）を持つこの女性の伸びきった歌声は我々を魅了する。

　♬ 龍馬伝オープニング・テーマ／Lisa Gerrard & NHK交響楽団
　　https://www.youtube.com/watch?v=CmDDF3l83zM

毒舌亭（2021.3.10up）