【常緑音楽館便り】#1217〜イパネマの娘・夫婦共演版
終活でモロモロのことがあり若干遅れましたが、ブラジルの歌手、ソングライター、ギタリストのJoão Gilberto(ジョアン・ジルベルト, 1931-2019)さん(88)が6日、死去、R.I.P.。
Antônio Carlos Jobim(アントニオ・カルロス・ジョビン/トム・ジョビン, 1927-1994)らと共にBossa Nova(ボサノヴァ)を創成したとされ、「ボサノヴァの神様」とか「ボサノヴァの法王」(英語では「Father of Bossa Nova」と言われ、逆にポルトガル語では言われなかった)と呼ばれました。
非常に奇特な人らしく、日本公演では観客を何時間も待たせたり、会場の冷房を予め切って観客を蒸し風呂状態にしたといいます。
Evergreen Music通算1217曲目は、ジョアンがStan Getz(スタン・ゲッツ, 1927-1991)との連名で1964年に発表したアルバム「Getz/Gilberto(ゲッツ/ジルベルト)」の中で、妻のアストラッド・ジルベルトとデュエットした「葡:Garota de Ipanema、英:The Girl from Ipanema(イパネマの娘)」(トム・ジョビン作曲)。知らない人はいないでしょう。
ところが、皮肉にも、ジョアンのボーカル・パートがカットされ、アストラッドが単独で歌った形に編集されたバージョン(このコーナー既出)の方がヒットし、ビルボード5位、グラミー賞最優秀レコード賞を受賞する番狂わせに。のち、2人は離婚しました。
今日は、アストラッドのシングル・バージョンではなく、アルバム中のオリジナル・デュエット・バージョンで。
♬ The Girl from Ipanema/Joao Gilberto, Astrud Gilberto, Stan Getz & Antonio Carlos Jobim 毒舌亭(2019.7.21up) |