【常緑名画座だより】#84〜7月4日に生まれて
アメリカにとって、1955年から1975年に亘り冷戦期の代理戦争となったベトナム戦争は、史上初めて明確な敗北を喫した戦争であり、同時に「最大のトラウマ(ベトナム・シンドローム)」「最大の分断」「最大の過ち」と呼ばれ、超大国としての軍事力をもってしても現地の泥沼化するゲリラ戦には勝利できず、国内の反戦運動や経済の悪化を招き、国際的な威信を大きく低下させる結果となった。
ベトナム反戦デモには私も加わったことがある。あろうことか、この敗戦にも懲りることなく、アメリカではその後も、アフガニスタン戦争、イラク戦争、現在のイラン戦争など事実上の敗北や目標未達と評価される事例が続いている。
そんな中、元アメリカ海兵隊員だったRon Kovic(ロン・コヴィック, 1947-)の実体験小説を基に、7月4日のアメリカ独立記念日に生まれ、ケネディの大統領就任演説にインスパイアされ、愛国心溢れベトナム戦争に参加した青年が経験する挫折と苦悩の日々を描いたのが、この映画『Born on the Forth of July / 7月4日に生まれて』(1989)。
監督はOliver Stone(オリヴァー・ストーン, 1946-)、主演はTom Cruise(トム・クルーズ, 1962-)。アカデミー賞監督賞、ゴールデン・グローブ賞作品賞、監督賞、男優賞受賞。
トムは役作りのため、約1年間車椅子に乗って生活したそうだ。
それにしてもトランプ。ベネズエラ、イランへの国際法違反の攻撃にとどまらず、環境・気候変動対策の軽視、関税の引き上げ、同盟国・国際協調の軽視、思いつきの外交とSNSでの予測不能発言、自分の肖像と署名が入った「250ドル紙幣」やパスポートの発行、「king」椅子を取り付けたパリ凱旋門を超える高さ約76メートルの巨大な「合衆国凱旋門」の建設、ホワイトハウスでの格闘技イベント etc. etc
よくぞまあ認知症を疑われるほどの狂乱行動の連続。 アメリカを模範とする「自由と民主主義」を愚かにも根底から破壊し続けている。
今日7月4日は、アメリカ建国250年の独立記念日。イランの建国6000年、中国の4000年という幽遠な歴史を考えると、アメリカの250年なんて、なんとちっぽけなことか。
そんな日の直前に結婚式を挙げたTaylor Swift(テイラー・スウィフト, 1989-)君、おめでとう。
Evergreen Motion Picture通算84本目。
🎬 Born on the Forth of July(7月4日に生まれて)/ Trailer(予告編)
    
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