【常緑名画座だより】#068〜逃亡者はドラマでたくさんだ
今日たまたま、1993年の米映画『The Fugitive(邦題:逃亡者)』のBlu-ray Discを観た。1960年代に最高視聴率50%を記録したアメリカのテレビドラマで、私も毎週テレビにかじりついて観ていたシリーズ『The Fugitive(逃亡者)』をベースとしたリメイク作品だ。
監督はAndrew Davis(アンドリュー・デイヴィス, 1946-)、主演はHarrison Ford(ハリソン・フォード, 1942-)。
妻殺しの容疑を晴らすべく逃亡を続ける医師リチャード・キンブル(ハリソン・フォード)と、執拗な追跡を続けるジェラード警部(Tommy Lee Jones / トミー・リー・ジョーンズ, 1946-)との対比を鮮やかに描いたサスペンス・ドラマだ。
オリジナルのテレビドラマの冒頭のナレーションを半世紀をとうに過ぎた今でも思い出す。
「リチャード・キンブル、職業医師 。
正しかるべき正義も時として盲(めしい)ることがある。
彼は身に覚えのない妻殺しの罪で死刑を宣告され、
護送の途中列車事故にあってからくも脱走した 。
孤独と絶望の逃亡生活が始まる。
髪の色を変え、重労働に耐えながら犯行現場から
走り去った片腕の男を捜し求める。
彼は逃げる。
執拗なジェラード警部の追跡をかわしながら。
現在を今夜をそして明日を生きるために。」

ハリソン・フォードはともかく、この映画で第66回アカデミー賞助演男優賞を受賞したトミー・リー・ジョーンズは大の親日家。
サントリーの缶コーヒーBOSSのパロディCMで「宇宙人ジョーンズ」を演じて早19年。すっかり日本人に親しまれる役者として定着している。
またスピンオフ作品としてジェラードを主役とする米映画『U.S. Marshals(邦題:追跡者)』が1998年に作られている(こちらもDVDあり)。
話は変わるが、兵庫県の齋藤元彦知事。
県議会の100条委員会、第三者委員会からあれだけ指弾され、消費者庁から公益通報者保護体制整備義務の解釈の誤りを指摘されたのに続き、今日は別の第三者委員会から元西播磨県民局長の私的情報を井ノ本元総務部長が漏洩したと認定され、しかも「齋藤知事と片山元副知事が指示した可能性が高い」とまで指摘されたにも関わらず、今日のぶら下がり記者会見でも指示を完全否定。村上総務大臣をして「民主主義崩壊の危機」と言わしめる異様な状況がなお続く。
いったいどこまで「逃亡者」を続ける気なのか。キンブル医師は無実の罪だったが、君を無実だと信じる者はもはや「齋藤信者」しかいないのだよ。
給与カットなどで誤魔化さず、潔くその座を辞しなさい。ドラマ「裸の王様」シリーズはもう見飽きた。
🎥 『逃亡者』 日本版劇場公開予告編
毒舌亭(2025.5.28up)
    
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