【桐島容疑者、高倉健さんと共演】
私がお会いし、直にお話しもさせていただいたことのある故・山田太一さんが脚本を書いた昭和56年の映画『駅 STATION』(降旗康男監督作品)のDVDを見ていたら、警察官の英次(高倉健)と居酒屋の女将桐子(倍賞千恵子)が北海道の寒駅で会っているとき、桐子がふと見上げた視線の先の駅の壁に、連続企業爆破事件で指名手配されている「東アジア反日武装戦線」の桐島聡容疑者の手配写真が飾ってある場面を偶然発見した。
へえ〜、生身ではないとはいえ、桐島容疑者は健さんと「共演」していたんだと今ごろになって知り、驚いた。
その彼らしい男が、昨日、偽名で入院している鎌倉の病院で警視庁公安部と接触したという。
もし本人なら、50年もの間、どこでどうして生きてきたのか。
帝政ロシア時代の農奴解放革命闘争「ナロードニキ運動」(народничество)の中で表現された「Хождение в народ(人民のもとへ(中へ))」という言葉があの当時、日本でも流行った記憶があるが、名を隠し大衆の中に紛れて密やかに過ごしてきたのだろうか?
彼は末期ガンで重篤だという。さて、どこまで真実が明らかにされるのか。
🎬 映画『駅/STATION』(予告編)
毒舌亭(2024.2.7up) |