【昭和 listen】#220〜恍惚のブルース(昭和41年)
最近の芸能系アーティストは、ナンチャラ46とかドンチャラ48とかジャアネーズとか、集団学芸会で揃って踊ってポーズを決めるというようなスタイルばかり。どれもこれも同じような顔で金太郎飴のよう。
オッちゃんには、誰が誰だか全く見分けがつかない。
その点、昭和のアーティストは、いずれも一人一人個性が際立っていたね。
そんなところに着目して、最近若い人の間で昭和レトロ歌謡が大いにバズっているらしいというから分からないもの。
その一つの例が、今では忘れ去られたこの人。ハスキー低音で官能的なブルース演歌を、ド派手な衣装と化粧で歌うという想定外の設定で世の男性の度肝を抜いた。
デビュー曲は昭和41年のこの曲。作詩は川内康範、作曲は浜口庫之助。
今で言う認知症(昔は痴呆症)を扱った有吉佐和子の『恍惚の人』という小説(昭和47年)があったが、この曲はそれとは無関係で、川内康範の『週刊新潮』連載の小説『恍惚』から来ている。
「青江三奈」はこの小説のヒロイン名を貰って芸名にしたそうだ。
昭和 listen 通算220曲目。
♬ 恍惚のブルース / 青江三奈
https://www.youtube.com/watch?v=YU-AdN6O5PA
蛇足、余談だが、男性版昭和を代表する人の一人が渥美清さん。今日は「寅さんの日」だそうだ。「男はつらいよ」シリーズ第1作『男はつらいよ』が公開された日(S44.8.27)に因んで付けられた。
今夜BSテレ東で放映されているのは、第46作『男はつらいよ 寅次郎の縁談』(平成5年)。マドンナは松坂慶子。第27作『男はつらいよ 浪花の恋の寅次郎』の芸者役に次ぐ2回目の出演だった。
レオタード姿で歌ったこの人の『愛の水中花』も 「昭和 listen」 に加えたいところだが、今夜は割愛。
毒舌亭(2022.8.24up) |