【昭和 listen】＃213　〜17歳のこの胸に

　あれは前回の東京オリンピック（1964）の次の年だった。デビューして間もないこの人が、地方公演で私の住む田舎町に来た。

　どう手配したのか分からないが、親がチケットを買ってくれたようだった。

　ステージに立ち、華やかに唄う彼を見て、世の中（東京）にはこんなカッコいい人がいるんだと思った（鹿児島だけどね）。

　その2年前に、同様に地方公演で来た橋幸夫が、プライベートでスキーをしに来て、地元のスキー場で握手した記憶がある。

　橋幸夫と舟木一夫と共に「御三家」と呼ばれた西郷輝彦さんが前立腺ガンで亡くなった。 　享年75歳、R.I.P.。

　そういえば、その次の年には坂本九が来て、ダニー飯田とパラダイスキングと共にステージを飾った。

　その数年後には「ハナ肇とクレージーキャッツ」も来たので、これまた見に行った。

　九ちゃんも旅立って36年。ハナ肇は間もなく20年、植木等は来月25年忌になる。「新御三家」の西城秀樹さえも、死して間もなく4年。

　音楽事務所「夢グループ」（石田社長と所属歌手の保科有里の掛け合いCMで有名）に所属していた橋幸夫も、来年5月には引退する。嗚呼、昭和はますます遠くなる。

　〜昭和歌謡の歴史の生き証人（笑）、不肖・毒舌亭より〜

　♬ 十七才のこの胸に / 西郷輝彦
　　https://www.youtube.com/watch?v=b-xjkK7bzzc

　（動画に登場するのは、本間千代子、園マリ。若かった）

毒舌亭（2022.2.23up）