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第533話  なでし子物語



by ちぃな ちぃな
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 なでし子物語

ちぃな よーやく夏が終わったと思ってたら、目の前冬よ。 秋が短すぎる(T_T)

 今年のベストが既に決まってしまい、この感想が薄れないうちに忘備録。

 去年、先にシリーズ4冊目の完結編を読んでしまい、何でこんなに人間関係ややこしいのか涙と、がっつり人物相関図書きつつ、一から読み直したのでした。

 

 これも読んだのは夏よ。
 ボスの京都土産をお供にしたんでした。

 出てくるおやつは落雁で和三盆ぽいしさ、何だか合ってる。
 ウンウン(*゚∀゚)*。_。)*゚∀゚)*。_。)

 

 天竜川の水源近くにある常夏荘は林業で財を成した遠藤家のお屋敷。
 タイトルのなでしこは、遠藤家の家紋。
 当主は「親父様」と呼ばれ、九代目が東京に住んでいる。

 常夏荘には十代目の未亡人輝子と九代目の次男立海と使用人たちが住んでおり、使用人で山の管理を一手に引き受ける間宮の孫耀子が引き取られてくる。

 周りの人たちから心無いことを言われ続けて、それぞれ透明になりたい、湯気になる、と思う耀子と立海が出会い、ニックネームでヨウヨとリュウカイとなる。

 完結編の常夏荘物語を先に読んで大人になった耀子と立海のその後を知っているので、幼い2人がとてもいじらしく、かわいい。

 立海の家庭教師、青井先生がとても好き。

「別のときにも、あなたが泥をかけられているのを見た。車の中からだったけれど、小さな女の子がひどく悲しい顔で目を閉じて、しゃがみこんで行くのが見えた。そうやって目を閉じてうずくまって、相手があきらめるのを待つのがあなたのやり方?」

「誰にも言えなかったんでしょう、耳掃除をしてって。誰もあなたの耳のことを気にしてくれなかったんでしょう。ずうっと一人で我慢して。よく頑張ってきたね」

「自立、自分の力で立つということ。うつむかずに顔を上げて生きるということ。
自律、自らを律すること。美しく生きるということ。」

「のろまでもない。じっくりと考えるタイプです。たくさん考えた分、心のなかは豊かで深いはず。だけど結果や早さだけを良しとする世界では落ちこぼれてしまう。」

「けっぱれ、がまだせ・・・・。そして、やらまいか。きっと日本中に似たような方言があるのね。雪が深かったり、都に遠かったり、向かい風がつよかったり。そうした場所で生きる人たちは、そうやって自分たちに声をかけて、励まし合いながら一歩一歩、進んで来たのかもね。」

「この前、手に作った擦り傷が、もう治りかけている。あなたが自分のことをどれだけグズだのバカだの言っても、身体は何も言わずにあなたのことを支えている。毎朝、新しくなっているのよ。なのにどうして自分のことをいじめるの?反省は大事。謙虚であるのも良いこと。だけどその前に自分を信じてやらねば。」

(配信:2025.10.30 ちぃなちぃな)  To be continued⇒

   

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