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第509話「2024読書ランキング」



by ちぃな ちぃな
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 2024読書ランキング

ちぃな 読書メーターで今年もマイランキングを作ってみました。

◆1位『スピノザの診療室』夏川草介

 あいかわらず私の中で夏川草介はかなり好きな作家さんです。
 スピノザは映画化も話もあるのか?
 この本は手元に置いて何度も読み返したくなりました。
 ままならない事ばかりで空回りばかりしておりますが、それでもがんばってればいいのかな、と思えます。
「人間にできることはほとんどない。それでも努力をしなさいってね。」

◆2位『もうあかんわ日記』岸田奈美

 NHKでドラマにもなりましたね~、全部は見られませんでしたが。
 お父さんは中学生の時に亡くなり、
 お母さんは大動脈解離の大手術後、車椅子生活となり、
 弟はダウン症、おばあちゃんは認知症の筆者。
「自分の頭のなかに、先人の言葉や知恵があればあるほど、絶望に陥りにくい気がする。 どこにも答えも経験もないことに、目の前は真っ暗になりがちだから」
「命が永遠でないのと同じで、もうあかん時間も永遠には続かない。
 文章に書いてしまえば、不満だらけの現在は、たちまち過去だ」

 私も同じ理由で日記書いてる。

◆3位『祖母姫。ロンドンへ行く』椹野道流

 椹野道流さん、シリーズものを読んでてノンフィクションは初めてですが、おばあちゃんとロンドンに行った時の珍道中。おもしろかったり衝撃受けたり。
「何かあったとき・・・つらいときとか、逆に嬉しいときとか。そのことを話したいと思ったとき、お互いの顔が浮かぶような。根っこで繋がってて、特に何もしなくったって支え合えてるような。ずっとそんな関係でいられる気がしました」
「謙虚と卑下は違うものなの。自分のことをつまらないものみたいに言って相手に見くびって楽をしようとするのはやめなさい。それは卑下。とてもみっともないものよ」

◆4位『女の甲冑、着たり脱いだり、毎日が戦なり』ジェーン・スー

「生活を共にして暮らすなかで致命傷にはならない程度のかすり傷を頻繁に負っている可能性はあるのではなかろうか。取るに足らない言葉に傷付いたり、感謝をしてもらえなかったり、オチのない話を咎められたり。」

 うまく言語化できなかったモヤモヤが、コレよこれ、と目から鱗。

◆5位『百年の子』古内一絵

 小学館の歴史を基にした祖母・母・娘の小説。
 時代からも朝ドラ『虎に翼』と重なりました。
「戦後にようやく選挙権を与えられた女性の歴史は、まだ百年も経っていない。近代的子ども観と同様に、近代的女性観もまた、赤子同然だ。だから、傷つけ合うし、たくさん間違える。たとえ親と子であっても。」

 近代的男性観も家族観も、きっと始まったばかりなんだろうと思う。

◆6位『クスノキの女神』東野圭吾

 絵を描くのが大好きだけど、一度寝てしまうと記憶を亡くす障害のある少年と、犯罪を犯してしまった女子高生が、絵本を作り上げる物語。
 前作の『クスノキの番人』を超えました。さすが東野圭吾。
 物語の中で作った絵本も本当に出版されたらいいのに。
 叔母の認知症が進む中、主人公が何度も「覚悟はできてる。」と言うのが心に残ります。

◆7位『天切り松』シリーズ 浅田次郎

 20年近く前に買って、夫の実家に置きっぱなしになって忘れてた浅田次郎のシリーズ。
 掏摸、強盗一家たちの大正ロマンあふれる任侠話。
 登場人物みんなかっこええ。

(配信:2025.1.23 ちぃなちぃな)  To be continued⇒

   

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