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以前読んだ「本を守ろうとする猫の話」の続編。現役医師でもある夏川草介著。 読みやすかったのもあり、ぶつ切りではあるものの、あっという間に読了。 喘息持ちの中学生の女の子が、図書館から本が消えつつあることに気付き、本を取り戻そうとする物語。 「誰もが平然と嘘をつき、詐欺をやり、他人を傷つけて踏み台にする。そうしなければ生きていけぬほど、世界が歪み始めているのかもしれん。」 「根拠はなくても、希望はよみがえる。希望とはそういうものだ」 「誇り高き三銃士からは、逆境に負けない勇気を。 「人を思いやるとはどういうことなのか。思いやりを忘れた人はどんな風になるのか。あなたはお金持ちになりたいのか、それとも幸せになりたいのか」 今の時代、私が子供の頃よりもよっぽど個性を大事に、自己主張をしっかり、自由に自分のやりたいことをやるのが素晴らしいみたいな風潮で、いつのまにやら、わがままやりたい放題と自己主張ができることの線引きが難しくなってきた。 唯我独尊気味長男に読ませたい本だな。 これを読みながら気がついたことが一つ。 知り合いの音楽家のお母さん「音楽家や芸術家なんて、社会に必要じゃないもの、肩身が狭いわよ」 夫「発掘の仕事なんて何も生み出さないからね~何のためにやってんのかなんて分からない人が多いんだよ」 確かに音楽を聴かなくても、今日も明日も生きられる。 けど、いつの頃からか分からないけど(類人猿時代かホモサピエンス時代か、はたまた平安時代か)少なくとも今は、何かしらの楽しみなり望みなりがないと、人は生きていけない気がする。 自分がいる世界がどんなものかを知らないでは立っていられない気がする。
ので、人が生きてくためには、やっぱり絵や音楽や歌や物語が必要なんじゃないかと思うわけですよ。 人によっては信仰かもしれないし、自分の先祖を辿ってルーツを探すことかもしれないし、そこは人それぞれだと思うわけですが。 で、芸術やら信仰やらって、場所や時代によって形態は違えど、どんな形であれ人類史上ずーっとあるわけですよ。 だから昔のことを捨て去らないようにするためにも、夫の仕事だって社会に貢献してると思うけど。 ・・と、この本からずいぶん深いことをつらつら考えてしまったわ。
かくいうかーちゃんは、今は朝ドラ「虎に翼」と米津玄師の歌といろんな本に支えられて生きてますです。(いきなり軽い&浅い(^_^;)スイマセン) (配信:2024.9.12 ちぃな) To be continued⇒ |
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