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 その78 アートな建築
「モーニングコーヒー」Benchi time

 今回の項目は、いずれ「岸波通信atnother world.」などに、内容を拡充して移植予定です。

 年齢を重ねる中、最近思うことは、「この時代を目撃できてよかった」ということです。

 2000年を迎えた時には、またぞろ出てくるであろう「世紀末人類滅亡説」や必ず来るであろう「2000年問題」に心が振り回されたのですが、ご承知のように、そんな大した事件とはなりませんでした。

 その後、鉄腕アトムが誕生するはずの「未来」に実際に立ってみると、「思ったほど、21世紀というのは未来的ではないな」という感想でした。

 ところがここに来て、僕らが子供の頃に夢見た「21世紀」が“ようやく現実のものになりつつある”という実感を得ることが出来たのです。

 それは「ヒッグス粒子の発見」であったり「IPS細胞の合成」するのですが、さらに本日(2月27日)の「WIRED」では、空間的に操作できる革新的ディスプレイ「SpaceTop」」発表の記事がありました。

「SpaceTop」

 これは、デジタル世界の中に“直接指を突っ込んで操作できる”ディスプレイで、しかもそこは「3D世界」なのです。

 また、そんな驚きを晩酌しながらケイコに話していると、「地震対策」を特集していたテレビでは、「耐震」や「免新」をはるかに超える技術「断震システム」について紹介していました。

 これは、建物が地震を察知すると自動的に「建物自体を空中に浮かせて地面から離す」という技術で、既に実用化目前まで行っているとのこと。

 日本の建築テクノロジーの先進性には、全くもって驚きを禁じえません。

    (閑話休題)

 前置きが長くなりましたが、今回、論じたいのはこれらではありません。

 かつて夢見た「21世紀」の未来的技術を、誰にでも分りやすく目に見える形で具現化している急先鋒は『建築デザイン』の世界ではないかと気づいたからです。

 そんな驚きの『アートな建築』をご紹介いたします♪

 まず最初は、この家。

キューブハウス in オランダ

 一度見たら忘れられないインパクト。

 実際に人が住んで生活をしたり、お店が入って営業をしている、オランダはロッテルダムの「キューブハウス」がこれ。

 実は、その筋では結構有名な物件でございます。(どの筋だ・・)

 何がどうなってるのか一瞬頭が混乱しますが、要するにサイコロ型の住宅を柱の上にナナメに建てているのです。

 いったい中は、どうなっているのか・・?

キューブハウスの内部

 あらぁ、意外とまとも。

 そりゃあそうですね、人間、ナナメに立っては生きられませんから。

 『世界は神様がつくった。しかしオランダだけはオランダ人がつくった。』(オランダの諺)

 なるほどね。(そうかもしれない)

 お次は、中国のピアノハウス。

ピアノハウス in 中国

 うむむむむ・・・これはぁ!

 何でまた、ピアノとヴァイオリンを建物にしなくてはならなかったのか?

 中国はいろいろな意味で思い切ったことをやってくれますので、驚くには当らないかもしれません。

 どうやって入るかといえば、中央の透明なヴァイオリンの中に昇降階段があるようです。

 さて次はお隣の韓国。

Garak Tower East in 韓国

 ソウルの大企業やIT企業の本社がひしめく江南(カンナム)区の“Garak Tower East”。

 ちょっと見、めまいがしてしまう“ユラリビル”でございます。

 2011年に竣工したこのビルの凄いところは、単に奇をてらったデザインではないところ。

 この形は、韓国の伝統的な陶器を思い起こさせるデザインだそうで、自然光がビルの奥深くまで到達するよう外面のゆらぎが調整されているのです。

 お次は、ちょっと驚きますよ。ほら・・・

The Gateway in シンガポール

 なにぃ! 二次元ではないですか!?

 シンガポールにあるこの“The Gateway”は東西の二棟から成っていまして、底面が細い菱形になっているのです。

   (※種明かし)

 なので、見る角度によっては二次元に見えてしまうということです。

 昔、東京の下町には、見る角度によって1本・2本・3本・4本に見える「おばけ煙突」というのがありましたが、あれと同じ理屈。

 それにしても、知らないで見たら、さぞやびっくりすることでしょう。

 次はカナダの団地。

アビダ67団地 in カナダ

 キューブをデタラメに積み重ねたようなこの建物、実はれっきとした集合団地。

 建築家モシェ・サフディがミギル大学の修士論文を素にして制作し、モントリオール万国博覧会(1967年)の一環として建てられたもの。(結構、年季が入っています。)

 なんか、自分のうちに辿り着くまでに一苦労しそうな建物です。(階段はどうなってるんだろう?)

 これは、モントリオールのサンローラン川の岸壁に作られているのですが、実は一つではないのです。

 ぐぐーっと引いて見ますと、ほらこのとおり。

 

 ええー!!

 (まるでスラム街や・・)

 次は、見ての通り。

カンザスシティー公立図書館 in アメリカ

 はい、一目で分ります。図書館ですね。

 でも、実はこれ、ミズーリ州カンザスの公立図書館そのものではなくて、図書館に隣接する附属駐車場なのです。

 外壁に模された書籍は、いずれもカンザスシティを代表する図書。

 住民から公募して、その背表紙を並べたのだそうです。

 こういう遊び心、ステキですね。

 次は、この籠。(カゴぉ?)

Longaberger社 in アメリカ

 オハイオ州にあるLongaberger社は、世界最大のメイプル・バスケット製造会社。

 本社までバスケットにしちゃったことで有名になりました。

 売れ筋である“Longaberger Medium Market Basket”を160倍にして建てたそうな。

 この地を訪れた観光客は、必ず一つは買っていくといいますが、『紹介販売』でないと手に入りません。

 廉価品ではないので、結構敷居が高いのですね。

 次のは、ちょっと場所が不明。

ヒャッホォ~イ

 いや、あの・・気持ちは分るけど何がしたかったんだ?

 第一、住めないだろコレ。

 分るような気もしますが、よく分かりません。(うむむむむ・・)

 次のもちょっと場所が不明なのですが・・。

指紋ビル

 もう何がなんだか分りません。

 っていうより、いったい中はどうなってるんでしょうか?

 奇抜なのは外壁のデザインだけで、住めるとしたら凄いのですが。

 この「指紋ビル」、“建物ではなくてアート”だという説、“そもそもCG”だという説が飛び交っており、その真偽は不明でございます。

 さて、日本から何を採り上げようか迷ったのですが、ここまで紹介してきた建物のパワーに対抗できるとしたら、やはりこれでしょうか。

 そうれ、ド~ン!!

アジア食堂 in 沖縄

 沖縄は那覇空港の近く、国道58号線を走れば必ず目に付くこの食堂。

 巨大なガジュマルの木の上に鎮座しております。

 以下、「アジア食堂」のキャッチコピー。

 オリオンビールはもちろんアジア各国のビールなど料理に合わせて楽しめます。

 ボリュームたっぷりでお手ごろなお料理はもちろん、アジアの風が吹いているような雰囲気に統一されたインテリアもきっとご満足していただけます。

 また、テラス席から沈みゆく夕日、港に浮かぶネオンを眺めながら過ごす夜は、幻想的でロマンチックな忘れられない思い出となるでしょう。

 う~ん、“幻想的”は分るけど“ロマンチック”はどうかなぁ?

 最後は“お口直し”にバルセロナのサグラダ・ファミリア(聖家族教会)。

サグラダ・ファミリア(聖家族教会) in スペイン

 異様でありながら格調高い、正に人類が生んだスーパー建築の一つと言えましょう。

 しかあしっ!

 ここで終わっては、『葉羽のコーヒーブレイク』にはなりません。

 本日ご用意しましたオチは、このサグラダ・ファミリアのあるバルセロナを上空から見たらどうなっているかという図でございます。

 きっと、驚かれると思います。

 では、ワン・・・・

 

 ツー・・・・・・・・・・

 

 

 スリー・・・・・・・・・・・・

 これだぁ!!!

上空から見たバルセロナ

 見事な碁盤の目!

 そうだったのかぁ・・・。

 《配信:2013.3.2》

 よく堪能できるように、google mapも取り込んでおきました。


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葉羽葉羽 ね、未来的でしょう?

 

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