先日、cinemaアラカルトに「プリンセス トヨトミ」をアップしたところですが、あれを書くに当たって調べモノをしているうち、原作者の万城目学が「世にも奇妙な物語」の大ファンであること、自身も原作を提供していることが分かりました。
また、「トヨトミ」を演出した鈴木雅之監督も「世にも」の演出を20本ほど手がけておりまして、映画「トヨトミ」ファミリーと「世にも」の関係はただならぬものがあると感じた次第。
で、この「世にも奇妙な物語」には、番組のオープニングにごく短い「アバンストーリー(超短編)」が挿入されておりまして、そのあらすじが公表されているのです。
ということで、今回のコーヒーブレイクは、cinemaアラカルト「プリンセス トヨトミ」のスピンアウト編として、「世にも奇妙な物語」 のアバンストーリーのご紹介でございます♪
◆作品56「ボタン」
美術展に中年の男が展示されている『作品56「ボタン」』を「押さないでください」の注意書きを無視して押すと突然煙が出てくる。その煙が消えると男が「オブジェ」になるとともに『作品57「ボタンを押す男」』に名称が変わっていた |
これには、「続編」もあるのです。
◆人差し指を当ててください
テレビ画面の●の部分に人差し指を当てると血が滴ってくる。 |
うん、僕もやってオドロキました。
◆マッチ
つかないマッチを必死でこする外国人男性。「ガッデム、マッチ!」と怒りながらマッチを擦ると勢いよく炎を上げ男性の顔が火だるまに。 |
コワイですねぇ~
◆心電図
「胸に手を当てて聞いてください」というナレーション。心電図をしばらく見ていると、突然「わっ!」という大声が出る。心電図が「ピー」となった後、「失礼しました」というナレーションが流れる。 |
心臓の弱い視聴者は見てはいけないかも。
◆家族の団欒風景
家族の団欒風景。父親がこちら(視聴者)に気づき、母親と娘が気づいた後、勉強をしていた息子が「うるせぇ!」と言って(家族側のテレビの)電源を消す。 |
このネタは秀逸でした!
◆もう一度見せてよ!
仕事から帰ってきた女性はうっかり「世にも奇妙な物語」を見逃してしまう。落ち込んだ女性が「もう一度見せてよ!」とテレビ画面に向かって怒ると、エンディングから巻き戻されそのままオープニングに。 |
こういう「番組」と「視聴者」をクロスオーバーさせた作品は結構ありましたネ。
◆キャンドル
キャンドルに写真やタバコをかざすと、その形にキャンドルが切り取られていく。しばらくやっているとウェイターに「無駄使いしないで下さい」と怒られる。 |
意外なオチです。
◆醜い顔('95冬の特別編・トワイライトゾーンの同名エピソードが原型)
整形手術を終えた女性が包帯を取り手鏡を見ると、そこには美人になった自分の姿が。しかし、女性はなぜか号泣する。「失敗だ!」と叫ぶ医者たちだが、その顔は、「怪物」の顔だった。 |
ありがちなネタと思ったら、トワイライト・ゾーンの既視感でしたか。
◆空港にて
外国人男性が遠距離恋愛中の彼女に電話をしている。彼女が受話器にキスをした後に男性が電話を切ると、男性の頬にキスマークが…。 |
実にオシャレ! こういうの好きだなぁ。
◆面接
若い女性が面接を受けている。男性2人の面接官の前で緊張していたため、1人の面接官にコーヒーを勧められる。若い女性がホッとしてコーヒーをすすっていると突然2人の首が入れ替わる。それを見た若い女性がキョトンとしていると2人の面接官が見かねて「どうかしたかね?」と若い女性に尋ねる。 |
いったい何の会社なんだ!?
◆念写実験('94冬の特別編)
「念写実験」を行っている女超能力者とそれを見守る男性研究員。「念写」が成功し、カメラから取り出した写真を見た女超能力者は怯え、様子がおかしいと感じた男性研究員は驚愕する。そこに映っていたのは「歪んだタモリの顔」だった。 |
…そして番組がスタートする。
◆山田祭り
山田という男性(阪田智晴)がある日の朝カレンダーを見ると、今日の日付の所に「山田・祭り」と書かれている。そして家の外には、たくさんの人が山田をはやし立てて迎えてくれた。山田は調子に乗って「俺が山田だ!」と言ったり、胴上げされたりするが、その後地面に落とされてボコボコに殴られる。カレンダーに書いてあったのは、実は「山田血祭り」(「・」を拡大してみると「血」という文字)だったのだ。 |
この不条理感、たまりませぬ。
◆運命の赤い糸(1991年2月21日放送の同名作品とは別物)
自分の小指に結ばれている運命の赤い糸が見える事に気付いた男性(片山怜雄)が、その赤い糸を追っていくと、糸の先は刑務所の中へ続いていた。刑務所への侵入を試みる男性だが、すぐ警察に捕まってしまう。その横を、赤い糸が結ばれた、今出所したところである女性(美嶋とも子)が立ち去っていった。 |
ドラクエにも愛し合う男女が呪いをかけられて、昼と夜で交互にロバの姿にさせられて、決して同時に人間ではいられないというのがありました。
◆オセロ
5人がけの椅子に、左端に長髪の人物、その隣3つに3人のはげた人物が座っていた。そして右端の空いている椅子に別の長髪の人物が座ると、3人のはげた人物に髪が大量に生えた。 |
思わずクスッとしてしまいますね。
◆占い
運勢を見てもらっている女性(あさみ)に、占い師(山内奈央)が「あなたの一番身近な人に不幸が訪れます」と言う。次の瞬間、UFOが女性の目の前に墜落し、占い師が死んでしまった。 |
これも意外なオチだなぁ~
◆超能力研究
男がスプーンを念力で曲げようとしている。しかし、曲がらない。研究員に呆られながら念力を出し続ける男。しかし、窓の外では徐々に東京タワーが曲がっていた。 |
あらららら…。
◆途中下車('90秋の特別編)
電車内にいるタモリ、タモリがその回の概要を言い終えた後電車から出ると宇宙から地球へ真っ逆さまに落下する。 |
思わず、お尻の辺りがサワサワしてしまいます。
◆友人からの誘い
青年はせっかく「世にも奇妙な物語」を見ようとしたのに友人からの誘いが…。仕方なく行く事にした青年がテレビを消すと画面は真っ暗。 |
お~い!番組はどうすんだー!
◆オブジェ(『作品56「ボタン」』のリメイク)
とある美術館。怪しげな男(溝口茂樹)が館内をうろうろしていると、「ボタン」という名のオブジェを見つける。そのオブジェに興味を持った男は「注意書き」を無視して「ボタン」を押すと、男の後にきたカップル(網野圭介、伊藤まゆ)がある作品に興味を持っていた。その作品は「ボタンを押す男」。さっきの男がそのまま石膏化してしまったのだった。 |
あっはっは!無間地獄でございます。
《配信:2011.6.4》
葉羽 あらすじは、Wikipediaから引用させていただきました。 |