この世界はどんどん進化しているようで・・。

まずは、この作品から見ていただきましょう。
え・・何コレ!? と驚くのも必至でしょう。
これは梨々さんという切り絵作家が1年前の3月にXで発表した「桜の樹の下には」(梶井基次郎著)と「赤い蝋燭と人魚」(小川未明著)をテーマとした切り絵作品。
もう一枚の投稿画像がコチラ・・
9歳の頃から切り絵を始めたという梨々さんは、デザインナイフ一本でこれらの文学作品の文字と挿絵を作り上げてしまう・・まさに天才。
自らコメントしているように「濁点ひとつのミスで全てが終わってしまう」超絶な切り絵なのです。
三枚目がコチラ・・
まさに驚くべき精緻な技巧。
文字部分の巧妙さに加え、挿絵の美しさも格別です。
そして、こんな超絶切り絵作家は彼女だけではありません。
次は、明日2月11日から6日間、横浜市中区の「アートギャラリーOWL」で『横浜周遊』という切り絵展を開催する黒猫モモさん。
そのポスターのタイトルバックにもなった作品「来光(らいこう)」がコチラ。
なんと艶やかな!
これは野毛都橋商店街をレトロなイメージで再現した作品。このように、切り絵の背景に色を入れる技法が生まれているのですね。
次は、モモさんが「一番色付け大変だった」と振り返った「tank rock」。
背景の夕焼け空のなんと美しいこと。
曲線の使いかた、繊細な色使い・・自分の部屋に飾っておきたい一枚です。
もう一枚は「護り(まもり)」。
山手イタリア山庭園にある「外交官の家」をかたどったものだそうです。
これもずっと見ていられる。
こんな大雪じゃなければ、横浜まで行きたいところなんだがなぁ・・。
もうひと方は、横浜市在住で「切り絵のミュシャ」と呼ばれる倪瑞良(にいみずよし)さんの作品「四季’91夏」。
これはまた線が細かい。
幅が1ミリに満たない繊細な線を切り出して作った作品だそうです。
もう一枚が「饒―みのり」。
そしてコレが僕の一番のお気に入り、「随風献送―そよ風に添えて」。
背景の曲線模様が美しい・・
「切り絵のミュシャ」の名はダテではない。実物を目の前にすれば、きっと見とれて動けなくなってしまうでしょう。
ああ・・そういう経験、しばらくしていないなぁ。
今回ご紹介する最後のアーティストはリトさん。
彼が切り抜くのは紙ではなく、なんと「葉っぱ」!
ほら、こんな感じに・・
昨年5月にパシフィコ横浜で開催された「リト@葉っぱ切り絵展」からの作品。
彼の作品のいいところは、単に「葉っぱを切り抜く」だけではなく、その作品を大自然の風景とコラボさせて見せるところでしょう。
ほら、こんなふうに・・
背景が変われば、見えて来る景色も変わります。
え・・挿してる?
これらの作品は天然の葉っぱであるために、遠からず朽ちてなくなってしまうのでしょう。
・・その「儚さ」がまた、心に刺さります。
そう・・アンブレラあつしの「水撒きアート」のような一期一会のアート。
実に素晴らしい!!
《配信:2025.2.10》

Xやその他のWebsiteより。
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