今日はバレタインデー♪ ということで、何時もアナタのそばに。
輪廻転生という言葉はサンスクリット語の「サンサーラ」に由来するものだそうで、生あるものが色々な生類(人間だけでなく色々な動物を含め)に生まれ変わるという考え方。
そうそう・・手塚治虫の名作『火の鳥』の大きなテーマの一つにもなっていました。
火の鳥
インド哲学では、この限りない転生を「苦」と見做し、その輪廻から解き放たれることを「解脱」と呼んで最高の理想としました。
ところがっ!!!
この「解脱」がお手軽にできる「技術」が発明されてしまったのですよ。それが「ダイヤモンド転生」。
なるほど「輪廻」は様々な生類に生まれ変わるものですが、生まれ変わりが「生類」でなければ、ハイそれまでよ。死後、ダイヤモンドと化すのです。(解脱達成!)
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アルゴダンザ社/メモリアル・ダイヤモンド |
技術的には単純。人間の遺骨から炭素を抽出し、それを高加圧してダイヤにする・・すなわち人造ダイヤの原材料に「遺骨」を使う訳です。
人呼んで『遺灰ダイヤモンド』あるいは『メモリアル・ダイヤモンド』。 その供養を『ダイヤモンド葬』と呼ぶことも。
2004年にスイス南東部のクール市に設立された「アルゴダンザ社」が、この技術を商業化。
”アルゴダンザ”は「追悼」の意。
毎年800人から900人が『メモリアル・ダイヤモンド』に転生しているそうですが、その1/4が何と日本人。
すでに密かなブームになっていたのですね。知らなかったけど。
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アルゴダンザ社 リナルド・ウィリー創設者/代表取締役(右) |
どんな方が望むのかと言えば、お墓が無い方、お墓に後継者が無く無縁墓になることが心配な方、故人の遺志を尊重して散骨をしようと思っているが少しさびしく感じる方、お墓を作りたくない方などなど。
そうなんです・・この『ダイヤモンド葬』の最大のメリットの一つは「お墓が不要なこと」。
遺骨一柱(最低400グラム必要/成人男子の遺骨1/3から1/4程度)からダイヤを生成し、仮に余れば全て焼却して二酸化炭素とするのです。
黒炭化
ダイヤモンドの色味は、黒炭化した遺灰に含まれるごく僅かな成分によって黄色がかかったり、深いブルーになったり、無色透明になったり。
不純物の徹底除去により透明に近づけることもできるそうですが、一番発色しやすいという深いブルーもいいかも。
原石タイプ
さて、気になるお値段ですが、アルゴダンザ日本法人のホームページを見ると、0.20 Ctのカットダイヤモンドで528,000円(原石そのままなら462,000円)
・・うん、十分にお手軽な値段じゃありませんか。特に入るお墓を持っていない方にとっては。
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スイス アルゴダンザ社 |
しかも、アルゴダンザが凄いのは、遺骨が無くても大丈夫ということ。(ええ~)
どうするかというと、遺髪があればそれをダイヤに変える。これを『ヘアー・ダイヤモンド』と言います。
髪の毛の場合、たった8gでよいそう。(ということは”生前ダイヤ”も?)
遺髪でもやろうと考えたのは、火葬を行わない地域や宗教の国もあるからということ。(ちゃんと理由があったんだ。)
逆に、遺骨が足りなかった場合の対処法が『スタイラス・ダイヤモンド』。これは、遺骨に「思い出の品(天然素材の可燃物)」の炭素を混ぜ込むやり方。
亡くなったのが小さな子供だった場合とか、親戚で分骨して手元に僅かな遺骨しか残っていない場合など重宝します。まさに至れり尽くせり。
遺骨から小さな複数のダイヤを生成することもできるので、「分骨」でなく宝石にしてから形見分けする「分ダイヤ」も可能。
ペット・ダイヤもOK!
ペット・ダイヤ
さて究極は、一人でなくてもいいこと。(ええええ~!)
ご夫婦で亡くなった場合、二人の遺骨を合せて一つのダイヤにすることもできる。
まったく凄い技術が発明されたものだ・・と言うか、人造ダイヤ自体は既に完成された技術なので、遺骨に目を付けたのが凄いのかな。
死ぬとダイヤに変わる話が『スペースアドベンチャー コブラ』にあったっけ・・。
夫婦で一緒に解脱して永遠のダイヤモンドに・・ロマンチックだなぁ。
ただし、ダイヤモンドは炭素の集合体、燃えて無くなってしまうこともあるので要注意・・1千度になると気化してしまうそうです。(「永遠」じゃない!?)
じゃ、滅多なことではダイジョブか?
調べてみるか、え~と・・普通の住宅火災などで2時間燃え続けると1千度に達することがある。(やばい!?)
ま、そんなリスクがあったとしても、世界にたった一つのダイヤに転生する『ダイヤモンド葬』、一考する価値はあるかも。
「散骨」するくらいなら、きっと子孫に喜ばれるんじゃないだろか。
《配信:2023.2.14》
アナタ、はい牛乳。カルシウムいっぱい摂ってね♪
ええ~ 遺骨のカサ増しかよ!?(ケイコ、カルシウムじゃなく炭素だよ) |