<Dream-13> 守秘義務
「案外慣れてるからどって事無いわ。気にしなさんな。
それより、本気で夢見させる気になったの?
この前のガードの固さからいっても、全く信用してないと思ってたし。
二週間で来るか来ないかって見てたのになぁ。
ま、来なくてもあんたの叔母さん、柿崎さんから料金前払いで貰ってるから、何の問題も無かったんだけど。
だからあんたは気にしなくてもいいのよ?」
スルスルと砕けた口調で喋る美頬に、やっと少し気が緩んで両手をカップから放すと、手を組んで指を揉みながら、言い出していいものか迷いながらも、沢山ある質問の一端を話す実多果。
「……………柿崎の叔母さんも………夢見て貰ったんですか?」
「それは守秘義務があるって決めてるから。答えらんないわ」
キッパリと断りながらも美頬は微笑んでハーブティーを飲む。
「………あの………柿崎の叔母さんの話を……
あんな普通に聞ける人って……あたしあんまり知らなくて……
やっぱり何か叔母さんの……見たからかもって………思ったんで」
若干言い訳がましい言い方をしてしまったと、実多果が気に病む間もなく、美頬はフッと笑うと
「夢を見る商売だけど、話聞く方が重要な時もあるからね。
人の話には、何が潜んでるか分からないでしょ?
柿崎さんの話にしたって、そうね……
多分色んな事は含んでるのよ。会話って」
実多果は穏やかに微笑む美頬に、まだ疑念が隠せず確認を取る。
「………霊感……とかと違うんですか?……その………
あたし達来た時、もう鍵開けて立って待ってたじゃないですか………?」
「霊感ねぇ……うーうん。
どうだろ……ま、とにかくあの時は違うわね。
あんたら廊下で騒いでたでしょ?
うるさかったから居るの分かって準備してただけ」
それを聞いて少し安心した様に表情が柔らかくなる実多果。
その実多果の様子を見逃さない美頬は、優しく微笑んで満足そうにお茶を飲む。
実多果はためらいながらも、お茶を口にしながら
「んくっ………あのー……聞いてもいいですか?」
「何?」
「あ………やっぱりいいです」
実多果がそう言い濁すと、美頬は片肘をズイッと実多果の方へ突き出して
「気になんじゃない。はっきり言いなさいよ」
と若干のスゴみは効かせながらも、気楽にお茶を飲みながら、まだ冷めていない温かなティーポットを実多果に差し出しておかわりを勧める。
その様子に益々安心して、実多果は手でもういいとおかわりは辞退してから、自分でもあれ?と思うほど単刀直入に聞き出す。
【2020.4.11 Release】TO BE CONTINUED⇒
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