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  BGM "夢日和" by My WORLD

 

 
今回登場するメンバー
岸波岸波アリカアリカ頑固店主頑固店主女将店主

ケイコケイコ岸波綾小路麺道斉daddydaddy

 

Our Way of Ra-a-men 61Rio

岸波岸波 皆さん、今日もおいしいラーメン喰ってますか~!

 退かぬ!! 媚びぬ!! 省みぬ!!

 “愛ゆえにラーメンを捨てられない男”が、またやって参りました。

 長くラーメンを食べ続けていればいろいろな事件に出くわすもの。

 30数年前のある日、喜多方で“西の坂内・東のまこと”と呼ばれていた市役所裏のラーメン激戦区、ちょうど中央にその店はありました。

 いつものように、「ワンタン麺の大盛り」を注文しようとしたその矢先、ある考えが浮かんだのです。

岸波すいません。ワンタン麺を味噌味でもらえますか?

 すると・・・!!

手打ち塩ラーメン

(紗羅家)

頑固店主ワンタンは醤油の透き通ったスープでないと、旨くないっ!

 と一喝するなり、店主は奥へ引っ込んでしまったのです。

←(あらららら・・・。)daddydaddy

岸波すっ、すいません!心を入れ替えて味噌半チャンの大盛りと餃子をお願いしますっ!

 ~と慌てて別メニューを注文。

 しかし、よく考えてみればそんなに食べれるワケがありません。

 その事件以来、「たしかに言われてみればごもっとも」ということで、醤油味以外のワンタン麺は考えることさえ封印していた

のです・・・がっ!

 あったのですよ、堂々と塩ワンタン麺や味噌ワンタン麺を標榜しているお店が。

 それが、今回ご紹介する麻衣系ラーメン「紗羅家」でございます。

ということで、ラーメン道、もういっちょー!!

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1 麻衣系ラーメン Rio

 さて、“家系ラーメン”といえば、トレードマークはトンコツ醤油味に太いストレート麺。

 家系総本山とも言われる「吉村家」やジロリアンという熱狂的ファンを集めている「二郎」など、数え上げれば枚挙にいとまがありません。

 しかし・・・「麻衣系」というのは会津に来るまで聞いたことがありません。

吉村家のラーメン

(家系ラーメン総本山)

 そもそも会津にはいわゆる“家系ラーメン”は無かったはず。

 もしや家系のメッカ横浜から出た新興店かと思いきや、これが大違い。

 もともとは会津美里町で営業していた「会津の麻衣」という店が4年ほど前に会津若松市の七日町通りに移転しまして、その店で修行していた職人さんの開いたのが「麻衣系ラーメン沙羅家」でございます。

 ただ、本家「会津の麻衣」の方は、出店後に店主が体調を崩しまして、僅か数ヶ月の営業で閉店してしまったのです。

 つまり、現在「麻衣系」というラーメン屋さんは「紗羅家」ただ一軒。

 ま、あえて「○○系」と言わなくともよさそうなものですが、そこは店主の心意気というものでございましょう。

麻衣系ラーメン紗羅家

(会津若松市)

岸波ということでね、アリカちゃんちょっと一緒に行ってみない?

アリカはい!是非連れてってください!

 ということで、会津ラーメン探検隊のアリカアリカちゃんと連れ立ってやって参りましたのが西栄町。

 竹田綜合病院の四つ角から北上しまして、和菓子の太郎庵の北側にその店はありました。

麻衣系ラーメン紗羅家

(会津若松市)

 駐車場はぎりぎり5台しか止まれないスペースに運良く滑り込むことができまして、入口横には「餃子」の行灯と大きなラーメンドンブリの置物が。

 暖簾の横には、「営業中」の掛札。

 良く見ると、小さく「只今、いい仕事しています。」の文字と湯気の出たラーメンの図柄が。

岸波(なるほど、結構自信があるみたい・・)

 これは、かなり期待できるのではないでしょうか!

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2 本日のご注文! Rio

 暖簾をかき分けて店の中に入りますと、目に入ってきたのがぐるりと黒いU字型のカウンター。

いらっしゃーい!

 元気のいい女将の声に誘われて、その奥へと行った壁際に4人掛けのテーブルが1つ。

 見れば、壁にはイチロー選手によるキリンビールのポスターが貼ってある・・。

イチロー選手のポスター

(紗羅家)

岸波ほほーぅ、これは・・・

アリカ夜は居酒屋をやってるみたいですね。

 たしかに店の作り自体もラーメン屋というよりも居酒屋テイストでございます。

 下の写真は別の日に撮ったものですが、ホレこのとおり。

ヤキトリと清酒

(相性ぴったり!)

 さて、メニューを吟味せねばなりますまい。

 まず、“麻衣系”ならではのオススメのものなどは?

アリカこんなの、ありますけど。

岸波どれどれ?

イチオシめにゅー

(紗羅家)

岸波マスターの気まぐれチャーハン!

アリカ食べたらやみつき、ソースカツ丼!

 悪くはありませんが、まずはラーメンでしょう。

 おっ! こんなところにもう一枚・・・

おすすめラーメン

(紗羅家)

 胡麻醤油に辛みそラーメン。

 悪くはないですが、最初ですからもうちょっとオーソドックスなものから行きたいですね。

 ということで、メニューブックを広げてみますと・・・

岸波こっ、これはぁ!

1年中やってるよ!

(紗羅家)

アリカ1年中やってるつけめん・冷やし中華・ひえひえラーメン!

岸波いや、そっちじゃなくてその上ですよ!

 そこに書いてあるメニューに我と我が目を疑いました。

 なんとそこには・・・ラーメン、チャーシューメン、ワンタンメン、ワンタンシャーシューメンと4つが並び、それぞれに・・・

アリカ醤油味・塩味・味噌味!

 つまりは、僕にとってタブーであります塩味・味噌味のワンタンメンが堂々とメニューになっているではありませんか!

岸波をををををー!

アリカどうしたんですか?

 いや、コレはね・・・と、トラウマになっております若き日のエピソードを説明したのであります。

 まあ、醤油味以外のワンタンメンに目はかすみ気はそぞろになっておりますが、ここはぐっとこらえて“オーソドックス路線”を貫かねばなりますまい。

ギョーザライス

(紗羅家)

←別の日の注文。
とってもジューシーでGOOD!

岸波注文お願いしまーす!

何にいたしますか?

アリカワタシは味噌らーめん!手打ち麺でお願いします。

岸波じゃ僕は、ワンタンメンの大盛り!

あっ!ワンタンメンはですねー・・・

岸波もちろん醤油味ですとも!(きっぱり)

そうじゃなく、ワンタンメンは大盛りにできないんですよ。

岸波ええー! (何でやねん)

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3 オーソドックス・メニュー Rio

 結局、大盛りではドンブリから溢れてしまうということで普通盛りを注文。

←(入りそうな気がするけどね・・。)daddydaddy

 待ち時間に部屋をぐるりと見回しますと、奥の壁際に大量のマンガを発見!

 会津のラーメン屋には、何故かマンガを置いてあるところが少ないので、これはポイントが高いです。

 そして、メニューの表紙をまじまじと見ますと・・・

メニュー

(紗羅家)

 「各種ご宴会承ります(40名様迄可)」の文字が。

岸波やっぱり、居酒屋なんだ・・。

 営業時間は、11:00~15:00までと17:30~23:00までと。

 夫婦二人で切り盛りしているようですが、かなり頑張っているようです。

はい、手打ち味噌らーめんですね。

アリカはい、ワタシです!

 おっと、これは旨そうだ~!

味噌らーめん

(紗羅家)

 一説によりますと、紗羅家の味噌らーめんには、店主のこだわりでパスタ用の粉チーズが振りかけてあるとのこと。

 胡麻は見えますが、残念ながら視認できませんでした。

アリカわー太っとい!

岸波でー!!

これが手打ち麺

(紗羅家)

 さすがは手打ち麺!

 かなりの太さ。かなりの迫力であります。

 でもって、平打ちの縮れ麺・・・会津ラーメンの伝統をキチンと押さえてありますな。

お待たせ、醤油ワンタンメンですね!

岸波うおををををを~!

ワンタンメン

(紗羅家)

←濃厚スープ!

 スープはまごう事なきトンコツ&トリガラのオーソドックス・スタイル。

 ワンタンは、白河ラーメンのように繊細な薄い作り。

 麺は喜多方ラーメンよりもやや細めで、それほど平たくはありません。

 しかし・・・ナンでしょう、この濃厚なダシの取り方は!

 実は、事前リサーチでは、「味がかなりアッサリ目」とあったのですが、全然、前評判とは違います。

 特に脂が多いという感じはいたしませんが、ダシそのものが普通の1.3倍くらいに濃縮されているような、重厚な厚みがあるのです。

岸波 んまいっ!

 恐るべし、麻衣系! これぞ、ザ・ワンタンメン!!!

アリカ美味しかったですねー!

岸波こりゃあ見っけもんだなー。最近、進化したのかも。

 “あっさり過ぎてコクがない”という前評判もありましたが、現在は、真逆のラーメンになっておるようです。

 おそらく研究に余念の無い店主が、どこかで評判を聞きつけて進化させたものに相違ありませぬ。

 しかし・・・濃くなり過ぎている感じも。

 待てよ、この感じならばむしろ塩ラーメンあたりの方が相性がいいのでは・・・?

アリカキシナミさん、他のお客さんを見てください。

岸波ん? どしたの?

アリカみんな、塩ラーメンを注文してますよ。

岸波しまったー!!

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4 オマケ編 Rio

 ~ということで、別の日にも何度か行きまして、いろいろと食べてみました。

 もちろん、長年の呪縛から逃れて醤油味以外のワンタンメンも。

 これがその塩ワンタンメンです。

塩ワンタンメン

(紗羅家)

←さいこー!

 もちろん、今回は手打ち麺を試しました。

 こんなふう! ホラ、美味しそうでしょう!

 塩を食べたのはやはり正解でした。

 醤油や味噌だとやや濃厚に過ぎる味が、ちょうど緩和されている感じです。

手打ち塩ラーメン

(紗羅家)

←デリーシャス!

 そして、こちらがつけ麺。

 温かい汁に冷たい麺の取り合わせですが、僕はこの組合せ自体が苦手なので、この店に限らずあまり好みではありません。

つけ麺

(紗羅家)

 最後が、ひえひえラーメン。

 ベースは塩ラーメンですが、油多目でトマトが乗っているところが違います。

 砕いた氷が浮かべてありまして、夏のメニューとしては最高です。

ひえひえラーメン

(紗羅家)

←僕のおススメ!オンリーワンの味♪

岸波ということで、オススメなんだよ、ケイコ!

ケイコ そうぉ?何が美味しいの?

岸波ま、僕に任せてよ。すいませーん、注文! ←(何度も食べてるので余裕)

何にいたしますか?

岸波じゃ僕は、ワンタンメンの大盛り!

ワンタンメンは大盛りにできないんですけど。

岸波しまったぁー!!

 皆さん、ラーメンって、ホントにいいもんですね~♪

 

/// end of the“その61 「麻衣系ラーメン/紗羅家」” ///

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《追伸》

 ここのラーメンの特徴を一言で言えば“濃厚ダシ”。

 中高年にとって醤油と味噌味ではちょっとキツ過ぎで、塩がギリギリというところ。

 でも、そのスープのバランス自体は絶妙なので、あと1~2割薄めてもいいのではないかと思います。

 それにしても不思議なのは、会津では他に類を見ないくらい(トンコツ系ラーメン屋は別にして)濃厚スープなのに、このラーメンを評して「アッサリ」・「味が希薄」などと書いているブログや口コミがあること。

 人の好みは十人十色とは言え、その感想にはどうしても「?」です。

 なので、本文に書いたとおり、そういう書き込みを見た店主が「これはいかん」と濃くしたのかもしれません。

 うーん、ちょっとやりすぎかも。

 誰か、ちょうどいいくらいにしてくれと進言してくれる人はいませんか?

 えーい、仕方が無い。今度行ったときには、岸波綾小路麺道斉となって店主に意見してやろうかしら?

 

 では、また次の「新・ラーメン道」で・・・See you again !

※閉店しました。

お店の場所

←(紗羅家)

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