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「明るく楽しく上品に」(TAM Music Factory)
by 岸波(葉羽)【配信2007.7.11
 

◆この記事は作品のストーリーについて触れています。作品を実際に楽しむ前にストーリーを知りたくない方は閲覧をお控えください。

 こんにちは。気付けば人生の傍らには必ず映画があった岸波です。

 “自殺したアイドル、
  如月(キサラギ)ミキの一周忌。
  男、5人
  この部屋で事件はおこる・・・・・”

 さて、今回の映画は話題の「キサラギ」です。

 いったい、どのような事件が起こるのでしょう?

キサラギ

キサラギ

(C)2007「キサラギ」フィルムパートナーズ

 自殺したアイドル“如月ミキ”を追悼するオフ会のため、ネットのファン・サイトで知り合った5人の男たちがビルの一室に集まります。

 思い出話で盛り上がるはずだったのが、一人がミキの他殺説を唱えるやオフ会は犯人探しの場に変貌。

 “この中に真犯人がいる!?” さて、ミキの死の真相は?

 ・・・それではドミニク、お願いします!

 

 こんにちは、ドミニクドミニクです。

 映画が趣味という共通の趣味を持つ友達のじゅんじゅん♪さんが「キサラギ試写会」(ペアで25組しか当たらない懸賞)に当選し、ドミニクの事を誘ってくれました。

 こないだも田村正和さんと伊東美咲さんの年の差カップルの恋愛を綴る「ラストラブ」のペア試写会を当てた際もお供させて頂いたので、感激です~(^_^)v

 嬉しかった上、この「キサラギ」がテンポ良く面白かったので、紹介をしたいと思います。

キサラギ

キサラギ

(C)2007「キサラギ」フィルムパートナーズ

 今回は、開始前に劇場の方のお話しがありました。

 マスコミ向けの試写会は、本公開の半年前から行っているそうで、この「キサラギ」は「西遊記」と並ぶほど、東京では、人気だそうです。

 会場は、半分がら~んとしていました。

 みんな来ないのかな?と思ったら、後で知ったのですが、少人数の招待でした。

 しかもいつも試写会は7時開始なのに、8時半開始でした。

ドミニク(大人の映画かな?と思ったら、そんな内容でもなかったです~)

 ちなみに福島では、7/28から公開です。

キサラギ

キサラギ

(C)2007「キサラギ」フィルムパートナーズ

 2月4日、売れないD級アイドル如月ミキの一周忌に、家元の呼びかけで都内の一つの部屋に集まった男たち。

 彼らは、ファンサイトで知り合った「オダ・ユージ」(ユースケ・サンタマリア)「スネーク」(小出恵介)「イチゴ娘」(香川照之)「安男」(塚地武雅)「家元」(小栗旬)です。

 ファンサイトの管理人の家元は、自称ミキ愛好家家元。

 彼女のことなら何でも知っていると自負し、ファンレター200通を出し、おっちょこちょいのミキちゃんらしい誤字脱字ばかりの(本人と思われる)返事を貰う。

 デビュー前から、スクラップした「如月ミキパーフェクトコレクション」をみんなと見て楽しもうとしてた…

 しかし!

 愛するミキちゃんの追悼に思い出話にみんなで盛り上がるはずが…「彼女は自殺じゃない…殺されたんだ」というところから、事態は急展開。

 オダ・ユージが、「マネージャーから聞いたんだけど…」と、どんどん進めて行きます。

 自分では、テレビに織田裕二が出ていたから付けたハンドルネームだといいますが、本人は織田裕二を気に入っている(?)ようで、湾岸署の青島バリです。

キサラギ

キサラギ

(C)2007「キサラギ」フィルムパートナーズ

 犯人はこの中に???と、5人は、互いに「誰が犯人?」と詰め寄ります。

「スネークさんって…昔、モヒカン?まさかミキちゃんと生写真に写っている…」

「イチゴ娘さんのミキちゃんの物と言い張るカチューシャは、部屋に侵入してGET?」

「しかも、不法侵入したのにベットの上は畳んで、食器は洗って退室???」

「婚約者のやっくんは、ジョニーディップに似てる?って…安男さんのやっくん?似てないし~(笑)」

「オダ・ユージさんって、マネージャー?」

「そうです。ミキちゃんの自殺のストレスで、50キロ痩せました…」

 ・・・まるで別人になっています。

 最後の夜、幼馴染みの安男さんがゴキブリ退治の方法をミキちゃんに聞かれ、「ママレモンを撒いくといい」と教えたと言うと・・・

 「スネークさんが、雑貨屋から納品した詰め替えボトルに詰め替えた油をママレモン(本当は、ファミリーピュア)と間違って、もしかしたら部屋に撒いちゃって…?」

「地震が来て!」

「趣味のアロマキャンドルの火が燃え移り…」

「玄関に逃げるはずが…」

「命より家元さんのファンレターが大事と言っていたファンレターがあった場所で焼死…」

「本当に命よりファンレターが、大事だったんだ~!!」というみんなの結論。

 話は、どんどんあらぬ方向へと。

キサラギ

キサラギ

(C)2007「キサラギ」フィルムパートナーズ

 ヘアヌードが嫌だったから、マネージャー留守電に「もう疲れた」と言い残して自殺と当初は思われていたのですが、あとで掛けなおすからと言っていた彼氏には掛けてない?!

 ・・・ということは、おっちょこちょいのミキちゃんらしく、着信履歴と発信履歴を間違えて、彼に向けたメッセージだったのではという意見も。

 歌も演技も下手だったミキちゃんは、ヘアヌードしか無くって…発売される前に自殺?と思われていたのですが、思わぬところで話しが盛り上がっていきます。

 更に、父である「イチゴ娘さん」宛てに、ミキの母から「あの子がヘアヌード出すんだって。タイトルは「SHOW ME」~こんなに大きくなりました」…って!

 じゃあ、ヘアヌードやる気満々じゃん!ということになり(笑)

 しかも英語の使い方間違ってるし…。という展開に。

 どんどん出てくる新事実に、「まさか!自殺するようなことないじゃない?????」

 「ALWAYS 三丁目の夕日」の古沢良太さんが書き下ろした脚本で、物語が絡み合って面白くなっています。

 一部屋で、会話だけで展開する話しの映画って珍しいですよね。

 出演の俳優は有名どころで、旬な方が揃ってます。

 個性のある方を揃えているので、口調だけでも想像がつきます。

 場面がそんなに変わらず、お金がかかってなさそうですが、笑うシーンが多くて飽きませんでした。

 しかも「自分だけ喪服ではなくトレンディーな服着てきちゃってすみません(ペコペコ)」と言った後で、安男(やすお)さんの出身が「福島県の耶麻郡」だと語られると会場から反応が。

 地元でしかウケないネタですが、福島では大ウケです。

キサラギ公式グッズ

キサラギ公式グッズ

(ビニール・ポーチ)

←ヲタの必需品!

 トレンディーな服は、鹿の書いてある赤いセーターでモコモコしています。

 追悼なのに喪服を着てない安男に「そんな格好で!」とオダ・ユージ。

 そんな流行の服じゃないのに、「トレンディー」といいはるところも笑いの壺かも…。

 その後も服を買ってきて、自分の作ったアップルパイを食べてお腹を壊し、後半でやっと会話に復帰します。

 ところで、設定ですが・・・

 家元…自称・しがない公務員(本当は、警察)

 安男…ミキと婚約していた?福島で農業を営んでいる。

 スネーク…雑貨屋で働くモヒカン。実は、ミキの友人。

 イチゴ娘…無職。ミキ自殺(?)の時は、無銭飲食で牢屋の中。実はミキの父親。

 オダ・ユージ…でぶっちゃ(デブで茶髪の略)とファンの間で有名なミキのマネージャー。1年で50キロの激痩せ(笑)

 追悼話でジメジメすると思いきや、面白い話でした。

 追悼2周年もエンディングにありました。

 「如月ミキ」というワードは、yahooで検索上位だそうです。

 本当に同名のグラビアアイドル居そうですもの~。

 調べたくなる気持ちも分かります。

 最近観た映画の中では、面白さがダントツでした。

   ~ドミニク~

酒井香奈子

酒井香奈子

(如月ミキ役)

岸波

 舞台が密室の中だけに限られたワン・シチュエーション・サスペンスは、日本映画では珍しいと思います。

 こうした難しい設定が成功しているのは、何と言っても「三丁目の夕日」の脚本で日本アカデミー賞最優秀脚本賞に輝いた古沢良太の脚本の素晴しさで、彼は「三丁目」以前に、この緻密かつ大胆なストーリーの「キサラギ」を書き進めていたのだそうです。

 真実を知る者同士の「事実」の重ね合わせによって、次第に明らかになって行く「如月ミキ」の実像。

 それは、彼らの信じていた清純派如月ミキのイメージと同じものであったのかどうか?

 その結末は、ある意味で観客の予想を大きく裏切ってくれるハートフルでさわやかなものになっているのかも・・・?

 そう思うかどうか、真実の結末は是非あなたの目で!

 

/// end of the “cinemaアラカルト45「キサラギ」///

 

(追伸)

岸波

 影の主人公である三流アイドル・如月ミキを演じたのは、アニメの声優でラジオのパーソナリティも務める酒井香奈子さん。

 挿入歌である「ラブレターはそのままで」も彼女が自分で歌っています。

 声優というと、声は良いけど・・・なんて勘ぐってしまいそうですが、いえいえとても素敵なお嬢さんなのです。

 そのマル秘写真は下↓

 新たな「ナナ・カナ」として、井ノ上奈々さんとともにラジオ大阪で活躍中です。

 

 では、次回の“cinemaアラカルト”で・・・See you again !

新たなナナ・カナ

新たなナナ・カナ

(井ノ上奈々&酒井香奈子(右))

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To be continued⇒  “cinemaアラカルト46” coming soon!

 

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