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「Glidin'」(TAM Music Factory)
by 岸波(葉羽)【配信2021.4.10】
 

◆この記事は作品のストーリーについて触れています。作品を実際に楽しむ前にストーリーを知りたくない方は閲覧をお控えください。

 こんにちは。気付けば人生の傍らには必ず映画があった岸波です。

 人生は、
 本当の自分に
 戻る旅

 これはドイツのドーリス・デリエ監督がドイツと日本を舞台に、人生に迷った男の心の旅路を描いた「命みじかし、恋せよ乙女」のキャッチコピー。

 樹木希林の最後の出演映画でもあります。

 さて今回はカリスマ彰の執筆で、またもや『絶対に観てはいけないシリーズ』の復活でございます(笑)

命みじかし、恋せよ乙女

(C)2019 OLGA FILM GMBH, ROLIZE GMBH & CO. KG

 で、今回は3本の元原稿をまとめましたので、三つのタイトルが付いています。順にご紹介いたしますと・・

1 樹木希林の最後の出演作品らしいが彼女にとってはあまり名誉ではない出演映画

2 映画「ラヂオの時間」は本当に下らないドタバタコメディだが最後に藤村俊二の一世一代の名演技が

3 「自分探しの旅」というがどうにもシマラナイ真相の映画「食べて、祈って、恋をして」

 ~と、いつものように長ぁ~いタイトル。ココはバッサリ切りまして、以下は番号と映画タイトルだけで行きたいと思います(大笑い)

 ではカリスマ彰、よろしくお願いします。

絶対に見てはいけない映画シリーズのです。まとめないで1本ごとに送りますので、適当に編集してください。

1.「命みじかし、恋せよ乙女」(2019年 ドーリス・デリエ監督 1時間57分)

 人生は、
 本当の自分に
 戻る旅

 録画していた映画「命みじかし、恋せよ乙女」を、樹木希林の最後の出演作品ということで見たが、これはなかなかに酷い出来の映画だった。

 例によって早送りもせずに最後まで見たが、申し訳ないが他の仕事をしながらの、ナガラ鑑賞をさせてもらった。

命みじかし、恋せよ乙女

(C)2019 OLGA FILM GMBH, ROLIZE GMBH & CO. KG

 あるドイツ人ダメ男のいわゆる「自分探しの旅」というか、不思議な女に導かれてドイツの田舎から茅ヶ崎までやってきたドイツ人男の話である。女の正体は?というストーリー。

 幻想的に作っているが、まずこの不思議な女というのが全く魅力がないので、最初から見る気をなくさせるし、

 映像も奇を衒い過ぎているのがミエミエであまり才気を感じさせないのだ。

 樹木希林は、茅ヶ崎の宿屋の女将。本当に体調が悪そうだ。決して彼女のキャリアにとってプラスになるような出演ではなかったと思うが。

 なおこの茅ヶ崎館は、小津安二郎が定宿にした旅館だという。この映画の女流監督デリエが小津安二郎ファンだということで選ばれたらしい。

 国の有形文化財になっているが、実際に営業していて素泊まり6800円から泊まれる。庭が素晴らしい。

◆allcinema ONLINEの解説から引用

「MON-ZEN [もんぜん]」「フクシマ・モナムール」のドーリス・デリエ監督がドイツと日本を舞台に、人生に迷った男の心の旅路を描いた幻想譚。また、2018年9月に亡くなった日本を代表する名女優、樹木希林が最後に出演した作品でもある。主演は「愛の臨界」のゴロ・オイラー。共演に「フクシマ・モナムール」にも出演したダンサーの入月絢。

 ドイツ、ミュンヘン。酒に溺れ、仕事も家庭も失った男カール。ある日、そんな彼の前にユウと名乗る謎めいた日本人女性が現われる。カールの亡き父ルディと親交があったというユウの願いを聞き入れ、生前彼が暮らしていた実家を一緒に訪れるカール。その旅で図らずも自らの過去と向き合っていくことに。ところが突然、ユウは忽然と姿を消してしまう。やがてカールは、ユウの行方を追って日本へとやって来るのだったが…。


2.「ラヂオの時間」(1997年 三谷幸喜監督 1時間43分)

 脚本と監督 三谷幸喜

 もしかしたら既に見たかもと思いつつ、TV放映を録画して見てしまったのが映画「ラヂオの時間」。やはり既に見ていた。

 アラ探しをしながら、またダラダラと見てしまった。三谷幸喜映画は絶対にみないと心に誓ってもついつい見てしまう。悔しい。

ラヂオの時間

 しかし、本当に下らないドタバタコメディである。舞台はお台場のフジテレビのスタジオ。まずあり得ないラジオドラマの生放送という設定。

 困ったのは、全然笑えないこと。スクリューボール・コメディなんて注釈がwikipediaにあるが、そんな上等なものではない。よく映画にしたなあと思う。

 売れないオーラ全開の戸田恵子演じるどう見ても三流女優の千本ノッコ(ネーミングはグッド!)になんでみんなあんなに気を使うんだろうか。

 その他みんなツッコミどころ満載の登場人物である。

 しかし、この下らないドタバタコメディで、唯一の見所が最後の5分間にある。今は守衛になっている元効果音担当マンを演じるおヒョイこと藤村俊二(1934〜2017)の一世一代の「ある効果音」を演じる際の名演技が炸裂するのである。

おヒョイこと藤村俊二

 これを見て私は深夜に大爆笑してしまった‼

 ️あまりの大爆笑でイエローカードが明日は管理人から出そうだ。下手したらマンションから立ち退きかもしらん。

 しかし、この1分間のためにこの録画は我が家で永久保存が決定した。

 ネタバレなので具体的にはその効果音のことは書けないが、絶対に見るべき日本映画史に残る名演技である。

◆allcinema ONLINEの解説から引用

 脚本家・三谷幸喜の映画監督デビュー作。三谷が主宰していた劇団「東京サンシャインボーイズ」の同名舞台劇をもとに、ラジオドラマ生放送中のスタジオで巻き起こる大騒動を、唐沢寿明、鈴木京香、西村雅彦ら豪華キャスト共演で描く。

 ラジオ局「ラジオ弁天」のスタジオでは、まもなく生放送が始まるラジオドラマのリハーサルが行われていた。初めて書いた脚本が採用された主婦・鈴木みやこは、緊張した面持ちでその様子を見守っている。しかし本番直前、主演女優が自分の役名が気に入らないと文句を言い出し、急きょ脚本に変更が加えられることに。そして辻褄を合わせようと次々と設定を変更していくうちに、熱海を舞台にしたメロドラマのはずだった物語は、いつしかアメリカを舞台にした壮大なスケールのドラマへと変貌していく。


3.「食べて、祈って、恋をして」(2010年 ライアン・マーフィー監督 2時間20分)

 自分を解き放てーーーーー

 TVで録画していた映画「食べて、祈って、恋をして」を見た。

 ちょっと長いが、4部構成なので仕方ないかな。

 700万部売ったエリザベス・ギルバートの大ベストセラーの映画化だという。

原作者エリザベス・ギルバート

 主演のジュリア・ロバーツによく似ている。 しかしこの映画はよく分からない。

 実に幸福そうな2人の男との生活をそれぞれ捨てる理由が理解不能。

 その後イタリアでグルメ三昧(私的にはこの部分が素晴らしい出来栄え!)をして、次にインドでヨガ修行、そしてバリで人生の師と仰ぐ占い師の爺さんの元に戻り、瞑想とバリの美しい自然に囲まれた生活に明け暮れする。

 そのうちにバリで理想の男に出会い、遂に結ばれるというお話。

「自分探しの旅」というより、「男探しの旅」なんですね。阿保らしい!と思っていたら、なんとエリザベス・ギルバートの実人生では、このバリ島で知り合って結婚した男とはその後離婚した。

 現在は、膵臓癌・胆嚢癌の女性のパートナーと同棲中という(写真下掲)。

 いやはや、である。

 レズビアンである真相は映画では描いていないが、要するに私は男とは深く愛しあえないということのようだ。

 それなら、映画中の不可解な男たちとの別れも理解できるのである。だとしたら、本当に阿保らしい映画としか言いようないのだ。

 こんな映画に2時間20分も付き合わされたと考えると腹が立ってしようがない。

◆allcinema ONLINEの解説から引用

 オスカー女優ジュリア・ロバーツを主演に迎え、ヒロインの再生を綴る大人のヒューマン・ドラマ。女流作家エリザベス・ギルバートの世界的ベストセラーとなった自伝的小説を映画化。女性ジャーナリストが忙しない日常を離れ、イタリア、インド、バリ島を巡る旅を通して新たな自分を見出していく姿を各地の美しい風景と共に描く。監督はTVシリーズ「NIP/TUCK」「Glee」のクリエイター、ライアン・マーフィー。

 ニューヨークでジャーナリストとして活躍するリズ。毎日忙しくも安定した結婚生活を送り、その人生は順風満帆に見えた。しかし、どこか満たされない思いを募らせていた彼女はある日、離婚を決意する。そんな中で出会った年下の男とも長続きせず、恋愛依存ばかりの自分に嫌気が差すリズ。そこで彼女は一念発起。思い切って仕事も男も絶ち、全てをリセットしようと、イタリア、インド、インドネシア・バリ島を巡る1年間のひとり旅へ出ることに。こうして、イタリアではカロリーを気にせずグルメ三昧、インドではヨガと瞑想に耽るリズ。そして、最後に訪れたバリ島では予期せぬ出逢いが訪れるのだが…。

 

/// end of the “cinemaアラカルト246「命みじかし、恋せよ乙女+2”///

 

(追伸)

岸波

 う~ん、1と3は僕が絶対に観ないタイプなので大丈夫。で2は・・

 もちろん見たよ、全くどんな映画なのか意識せずに。

 感想は彰と全く同様でしたね。途中のクスグリは全然面白くなくて笑えない。しかしその最後の5分間たるや怒涛の展開。

 このラストは国宝級だと思う(笑)

 なので、このラストシーンを楽しむためだけにも前から全部、我慢して見るしかないと思います。(最後だけ見ても全く分からないので。)

 

 では、次回の“cinemaアラカルト”で・・・See you again !

命みじかし、恋せよ乙女

(C)2019 OLGA FILM GMBH, ROLIZE GMBH & CO. KG

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To be continued⇒  “cinemaアラカルト247” coming soon!

 

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