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「COOL!」(TAM Music Factory)
by 岸波(葉羽)【配信2006.2.22
 

◆この記事は作品のストーリーについて触れています。作品を実際に楽しむ前にストーリーを知りたくない方は閲覧をお控えください。

 こんにちは。気付けば人生の傍らには必ず映画があった岸波です。

 1972年のオリンピックで11人のアスリートが殺された
 私は正しいのか?

 さて、今回のcinemaアラカルトは読者のクマちゃんによるゲスト投稿です。

 対象作品は、何と三本!

ミュンヘン

(C)2005 DREAMWORKS LLC. / Universal Studios.

 いやぁ、クマちゃんもかなりのcinema好きだったんですねー・・・ということで、まずはスピルバーグの話題作「ミュンヘン」から!

 

クマちゃん

 さて、先日「ミュンヘン」を見ましたのでその感想です。

 ミュンヘンオリンピックで11人の選手が犠牲になった事件をテーマにしたこの映画、「シンドラーのリスト」のスピルバーグ監督が、再度ユダヤ人に焦点をあて、イスラエルとパレスチナの報復の連鎖に対して、暴力は何の解決にもならないというメッセージを痛烈に込めています。

ミュンヘン

ミュンヘン

(C)2005 DREAMWORKS LLC. / Universal Studios.

 「シンドラー」と同様、民族間の問題や「正義」について考えさせられる重厚な内容でした。

 ただ、人質事件のシーンとその後の復讐作戦との間で、場面が行き来し過ぎるのと、抗争の場面などで、主人公たちにとって状況が都合よすぎるのが気になって、100%感情移入できなかったのが残念です。

ミュンヘン

ミュンヘン

(C)2005 DREAMWORKS LLC.
/ Universal Studios.

 ともあれ、トリノオリンピック期間中であることや、デンマークの風刺漫画が問題となっている時期だけに、テーマがタイムリーかつ非常にリアルで、いろいろと勉強になる映画でした。

【作品解説:葉羽】

 スティーヴン・スピルバーグ監督が 1972年のミュンヘン・オリンピックで実際に起きた事件の真相を史実や関係者からの聞き取りに基づいて映画化。

 オリンピックの最中でイスラエルの選手団が何者かに襲撃され、イスラエル側はテロリストの犯行と見なして、その報復のために暗殺チームを送り込み次々と犯行一味を抹殺していく。

 主演は「トロイ」のエリック・バナで、六代目ジェームズ・ボンドに決定したダニエル・クレイグなど実力派名優を多数配している。

 脚本はトニー・クシュナーとエリック・ロス、音楽はジョン・ウィリアムス。


クマちゃん

 もう一つ、「単騎、千里を走る」も見ました。

 ご存知、高倉健主演、チャン・イーモウ監督の映画です。

 テーマは親子愛。

 多くは語りません。泣けました。。。

単騎、千里を走る

単騎、千里を走る

(C)2005 ELITE GROUP(2004) ENTERPRISES INC.

 中国の山奥で、携帯電話で日本と話せるのか? などという細かい点は全く気になりません。

 健さんの渋い表情と、そのBGMに必ず流れる尺八(?)の音色で、すべて許されてしまいます。

 チャン・イーモウ監督は本当に高倉健に惚れているんだなあということが伝わってくる映画でした。

 健さんの人物像に共感できる人なら、入り込める映画だと思います。

 それ以外の人には・・・、ちょっと退屈に映ってしまうかもしれません。

【作品解説:葉羽】

 高倉健が「HERO」や「LOVERS」を世に送り出しチャン・イーモウ監督とコラボレーションした感動のヒューマンドラマ。

 絶縁状態だった息子が病に倒れ、その余命が僅かと知った父(高倉健)は、息子がやり残した仕事を完成させようと単身、中国に渡り、そこで体験する人々とのふれあいを通して、人間の絆の大切さに気づいてゆく。

 作品の系譜としては、LOVERSのようなアクション大作ではなく、彼の出世作となった「初恋のきた道」に連なる人間ドラマ。


クマちゃん

 先日「男たちの大和」を観てきました。

 私、「二百三高地」以来、この手の映画に弱く、もう最初から最後まで涙出まくりでした。

男たちの大和

(C)2005 「男たちの大和/YAMATO」製作委員会.

 観客には高齢の方も多く、館内はそちらこちらですすり泣きの声が聞かれました。

 反町ら若手俳優の脇を渡哲也や仲代達矢などが渋い演技で固め、重厚な映画に仕上がっていたのですが、長島一茂の演技だけは素人っぽさが目立ち、いまいち感情移入できませんでした。

 全体的に、同じ大和を描いた「連合艦隊」には一歩かなわないかなという感じでしたが、終戦60年の節目にふさわしい名作だとは言えると思います。

 機会がありましたらご覧ください。

【作品解説:葉羽】

 東シナ海に沈没した伝説の巨大戦艦大和の最後の奮闘を、辺見じゅんが生存者や遺族から聞き取りして著した「男たちの大和(上下)」を原作として、「人間の証明」・「敦煌」の巨匠佐藤 純彌監督が脚本・演出を担当。

 2005年、枕崎の漁師・神尾(仲代達矢)は真貴子(鈴木京香)と言う女性に60年前、戦艦大和が沈んだ場所まで舟を出してほしいと頼まれ、現地に赴いた神尾の脳裏に60年前の出来事が蘇る。

 前部だけを実物大で構築した190メートルの大和のセットだけでも6億円。主題歌は長渕剛が魂を込めて歌い上げている。

 製作は角川春樹、音楽は久石 譲。

 

/// end of the “cinemaアラカルト23「ミュンヘン」+2” ///

 

(追伸)

岸波

 しばらく、cinemaアラカルトから遠ざかっておりました。

 じゃあ、僕は何も見ていないかというとそうではなく、劇場やGYAOで、この間10本以上見ているのです。

 ああ、それなのに、ほかのジャンルが忙しくて(仕事も含む、えへ!)、cinemaを書くヒマがなかったのですね。

 ということで、投稿してくれたクマちゃんには感謝、感謝。

 

 では、次回の“cinemaアラカルト”で・・・See you again !

イーオン・フラックス

イーオン・フラックス

次回、僕ら夫婦が見に行く予定の映画。
映画好きの貴方ならどんなシーンか分かりますよね?

(C) 2005 Paramount Pictures.

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To be continued⇒  “cinemaアラカルト24” coming soon!

 

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