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その232

あんな事、こんな事、アッタカーイ思い出

 めっきり寒くなったが、私の寒いギャグのせいではない。

 昔は天気予報はアナウンサーがニュースの一部で報道したが、最近はテレビ各局、専属の気象予報士がいて、詳しく解説してくれる。

 若くてビジュアル系の女性もいて、見ているだけで楽しい。気象予報士になるのは簡単ではなく、国家試験に合格する必要があるらしい。

 中学校の頃、理科の授業で高気圧や低気圧、梅雨前線などイロイロ習ったが、「明日は明日の風が吹く」というテキトーな性格なので天気に興味はなかった。

 気象予報士に「転職」すると「天気」だけに「天職」になるのか。

 なんて「ノー天気」な事を考えるボクだが、最近は以前より天気を気にしている。

 高齢になったせいか暑さ寒さが体にこたえ、事前の対策は大事だ。

 寒い「木枯し一号」が吹いたが、「木枯し紋次郎」の有名な台詞「あっしには関わりのねーこってござんす」を、今風に言うと「ボクには関係ないモン」モンジローになるのか。

 寒くなり防寒着の季節だ。昔はコート、オーバー、アノラックぐらいだったが、最近はイロイロと新しい横文字が増えている。

 オーバーの時代は既にオーバーしたのか。ツーカまとめて「アウター」なんて言ったりする。

 新しいアウター着て誰に「会うたー」なんちゃって。

「モモヒキ」は今や死語で「ロングタイツ」になっているし、下着、肌着はミンナー「インナー」というらしい。

 チラシの写真をよく見ないと、横文字の言葉だけでは何のことか、よくわからない。

 横文字文化に横やりを入れるつもりはないが、高齢者のことも考えた日本語表現もほしい。

「アノラック」は今で言うとジャンバーやダウンみたいなものだったが、アヒルの羽毛のダウンを「アフラック」とは言いませんから。

「ラクダのモモヒキ」とか「ババシャツ」」とか懐かしいが、今や絶滅危惧種の日本語になっている。

「ババシャツ」だがネットで調べたら男性用に「ジジシャツ」というのもあるらしい。

「ラクダのモモヒキ」や「ババシャツ」は見るからに暖かそうなのがいい。他に綿入れ半纏やネンネコなどの防寒着があった。

 半纏はチャンチャンコなんても言われるが、チャンチャンコを着て、ちゃんこ鍋を食べるとかなり温まるな。

 昔の住宅は今と違って暖房設備が十分ではなく結構寒かった。

 コタツに家族が集まって暖をとるが、背中が寒い。

 今は各部屋に暖房器具があり床暖房という設備もあって快適だが、昔のようにコタツに家族みんなが寄り添って集う機会は少なくなった。

 小学校、中学校時代は石炭ストーブで、ストーブ係が、焚きつけの薪や石炭をバケツにいれて各教室に運んだ。昔の子どもはスゴイ。

 ストーブは教室の隅にあり、近くの席の子は直射熱で、かなり熱く遠い子は寒いが「席順」という「運命」に、誰も文句は言わない。昔の子どもはエライ。

 休み時間に女子にストーブの回りを専有されると、純情な昭和男子は間に入れず遠巻きで暖をとるしかない。

 女子が体育や家庭科で遅れると、男子は女子に専有される前にストーブ回りに行く事ができる。

 あとから隣にカワイー女子が来たりするとドキドキながらも嬉しい。

 チラッと横を見ると、彼女はストーブの炎をじっと見つめていた。白い横顔が、しだいに赤みがかって、さらに美しくなり心ひかれる。

 このまま永遠に休み時間が続いてほしいと思うが、無情にチャイムがなっチャイムで席に戻らなければならない。

 こんな事、あんな事、アッタカーイと思い出す、昭和の冬の暖かーい思い出だ。

 (2023.11.18)アンブレラあつし

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