「windblue」 by MIDIBOX


月に1回のペースで帰福している。

 日帰りで老人ホームの母親に会う。

 今回は、東北絆祭り開催中ということで、家内連れてしかも1泊。

東北絆祭り

 しかし、この厳重警備はなんだ!駅の東口から西口への地下通路が閉鎖!

 警官に「どうやって行けばいいの?」と尋ねると「私は、他県からの応援警備なので、交番で聞いて」。

 そんなに人が出ているようにも思えず、過剰警備に非常に疑問。

 泊まりはなんと土湯温泉。何年ぶりかな。

 絆祭りのためバス停が駅前から大町に移動していて、スッタモンダした。

 ったく!

吾妻連峰の夕景

 しかし、吾妻小富士と浄土平の夕景が素晴らしい。

 これを見るだけでも来た甲斐があったというもの。

 ツァープランナーになるのが夢だったという家内が選んだのは、土湯温泉の「YUMORI ユースホステル」。

 「市内で飲んで行くから、大食いの私でも必ず残すような夕食は絶対に要らない。プラス天然温泉付き」という私のリクエスト通り。

土湯温泉街を見下ろす

 このユースホステル、ファミリー用でだだっ広くてなかなか良かった。

 自炊対応も万全。朝食付き1人6000円。

 今回の帰福で最大の発見️駅西口の無料レンタルサイクルの「ももりん レンタサイクル」。

レンタサイクル・ステーション

 いやあ、福島市はエライ!過剰警備のためタクシーが使えず、今回借りて重宝しました。

 今回の最大の目的は「うろた」。

 岸波通信の「僕達のラーメン道」に刺激されて、早くもモモリンレンタサイクルで開店11時の10分前に参上! 私、行列8人目でした。

 これは一番人気の純鶏ラーメン800円を注文。すんなりカウンターに座れたのに出てくるまで25分!

 なるほど、東京でも最近最も流行っているラーメンだ。

純鶏ラーメン/うろた

 やはり岸波評価と同じく、鶏出汁が弱過ぎなのである。

 鶏油はかなり使っているようだが。

 んー、合格点の65点かギリギリ不合格64点なのか迷っていたら、凄い援軍が..

 ちょっとちょっと、この女の子なんなのよ。「うろた」最大のウリじゃないの。岸波さん、ケイコさん連れなので、遠慮したのであろう。 

 なんか、カウンターのむさ苦しい福島の若者達の目的は、ラーメンよりもこっちなんじゃないのか。

 これは、掘り出しもの、ラーメン屋に鶴だ。岸波通信の力でぜひインタビューして欲しい。

 あ、「うろた」は65点、合格点です。

 モモリンレンタサイクルのおかげで、東口からトンネルくぐって、西口へあっという間に到着!

 返す刀で「くをん」のラーメンも食べて帰ろうと思ったら、やはりまさに12時30分。

 「うろた」に比べ、腹空かしてる野獣系が多い感じ。

くをん

 もう60とっくに過ぎの爺さんが生まれ故郷でラーメン屋のハシゴしてどうするの、という声が聞こえ、次回に持ち越し。

 しかし、ちょっと小腹空いてると思ったのが、運の尽き!

 蕎麦でも食べて行くか、と前から気になっていた十割蕎麦 「喜多その」に入ってしまう。

 このガラガラ感はなんだ!

 一応小綺麗な店内なのだが、メニューを見て、雷に打たれたような衝撃がぁ!

お品書き

 メニューを見て、なんかの間違いだろうと、「せいろ1080円って、一枚ですよね?」と尋ねると「書いてある通りですよ」と爺さん。

 このメニューの大盛り550円増し、営業時間 午前11時から午後2時半に注目して欲しい。ふざけてんのか、この爺さん。

 私もそれなり、蕎麦っ食いとして、生まれてから1000枚(立ち食い富士そばで500枚だが)勝負したろうかぁ。

 しかし、東京でも1080円はお目にかかったことは多分一度だけ、この福島でどんな代物が出て来るのか。

 たかが、せいろ一枚出すのになんと15分。客は、私しかいない。多分、本日最初の客で、私の滞在中、誰も入ってこない。

 しかも、出てきたのは、この代物。

せいろそば/喜多その(1,080円)

 山葵はすりおろしの本山葵ではなく、中級の混ぜ山葵。

 蕎麦は全く蕎麦の味がしないし、しかも芯が白っぽい半ナマ状態。

 ツユは変な甘みがしつこい。ナスの煮物も甘ったるい。まあ、漬物が一応食べられたが、自家製ではないだろう。

 ショッキングなのは、ドロドロの蕎麦湯。昨日の茹で汁で茹でてるということか。

 久しぶりに、トンデモ飲食店で食べた。聞けば、100年近く続いているという。

 食べログに一応載ってはいるが、情報不足。この店に詳しい誰か、この店の情報や噂教えて欲しい。

 今回の帰福で、最大の謎だった。

                

ここの「喜多その」には、30年以上前に一回だけ行った。そして二度と行っていない(我が家の近くなのに)。

 当時でも驚くほど高い値付けだったが、家族連れでいったん店に入った以上、値段を見て引き上げる訳にもいかず泣く泣く注文をする羽目に。

 記憶違いでなければ、桧枝岐そばを標榜していたような気がする。もしかすると入れ替わったのかもしれないが、作っているものは同じようだ。

 で、同じように、「コシが強い」のではなく「生茹で」で麺が固かった。味は全く感心しなかったが、まだ30歳過ぎだったので、蕎麦の味は分からなかったかもしれない。ともかく、その値段に見合うモノでなかったのは確かだ。

 で、蕎麦湯の件だが、数年前にTV番組で同様のモノを出す「名店」なるものが紹介されていて、その後、山形に行っても同じパターンに出会ったので、現在、流行しているスタイルだと思う。(割と多いよ)

 ただ僕は、こういう蕎麦湯を全く評価しない。君の言う通り、ゆで汁を替えないで使わない限りあり得ないものだからだ。(おそらく見映えのために蕎麦粉を溶き入れているのだと思う。)

 TV番組のレポーターは「これが本物のそば湯ですね!」なんて調子こいてたが、是非、南倍南先生に「このドシロウトが!」と叱ってもらいたいところだ(笑)

 そして「値付け」だが、会津など蕎麦処の老舗だと結構あり得る値段なんだよ。

 下の↓会津若松七日町にある有名店「桐屋夢見亭」の品書を見てくれ。

 な、盛りそばで1,500円だよ。ただ、福島市でこのクラスの値段は、そこの「喜多その」だけだね。

 ちなみに、福島市でイチオシは、いつも行っている遊里庵の牡丹もりそば(850円)だ。これは間違いなく旨い。(そばつゆも絶品)

 他には高湯温泉手前の「胡々里庵」や渡利の「Q庵」もイケる。市内で僕が満足できるのはその3軒だけだね。(前もって言ってくれれば…)

(2019.6.18「岸波通信」配信 by 葉羽&三浦彰)

PAGE TOP


banner Copyright(C) Miura Akira&Habane. All Rights Reserved.