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「リラの風」Nayurally art studio
Photo&Report by 好山楽翁

第38集は楽翁師匠からのお便りです。

◆【地震について】(2011.3.16)

好山楽翁

 葉羽様

 大丈ぶでしたか。

 こちらはあまり被害がありませんでした。

 三日間の停電でしたが電気が通じたら井戸が使えるようになったので水の確保はできました。

 水道がまだなので風呂には入れません。

 近くの温泉に入っています。(信夫温泉)

 水が必要なときは利用してください。

 転勤はどうですか。

    

 

 

葉羽 

 このお便りは2015年に初めて公開するものです。

 震災があった時、僕は会津に居たのでアパートは無事でしたが、福島の実家は酷い状態でした。そして、二番目の子供を身ごもっていた娘のこと・・近親者を亡くした職員たちのこと・・ストレスから入院した家内のこと・・僕の母も寝たきりの父を残して亡くなりました。

 あの頃の事を思い出すと、まだ胸が苦しくなります。

 楽翁さんもまた、住まいや好山荘自体は無事でしたが、好山園のある山は放射能に汚染されて入ることができなくなりました。

 この『四季彩々』の歴史の中で、震災前後はポッカリと穴が開いていましたが、あの事を忘れないように、ここに小さな記事を残しておくことにしました。

(2015.9.21)

    

葉羽 メールはフクイチの爆発があって通信が復旧してすぐに来ました。が、僕自身、震災で母を亡くし、ケイ子が過労で入院するなどショックが重なったため、そのままお蔵入りにしました。「四季彩々」掲載はそれから四年後です。

 前号の追伸で書いた通り、せっかく復旧した好山園山荘がフクイチ放射能で実質的に使えなくなりました。しかし、そんなことでメゲル楽翁師匠ではありませんでした。さらに半年後、驚きのお便りが来ます。

(2024.1.1追記)

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