「葉羽のコーヒーブレイク」からの移植です。
このお話はフィクションです(真顔)。便宜上、「Tオーナー」を主人公とした話に編集してあります。そこんとこヨロシク!
Tオーナーは夜間のコンビニ・バイトが辞めた穴埋めで働き詰め、久々の夕方オフで疲れを癒すべく軽く飲みに行ったそうな。
ほろ酔い気分で最近新築した自宅へ帰り、WIIフィットでゴルフゲームでもしようかと準備したその刹那、深夜の電話がけたたましく鳴り響く…。
「ア~んだよ、こんな時簡に!しょうがないな、チッ…」
と受話器を上げますと、声の主は店のA君…
(A君)「たっ、たいへんです、オーナー!」
「どうした、何かあったのか?」
「暴力事件です!B君が思い切り殴られて表でノビてます!」
「な、なにぃ!すぐに警察を呼ぶんだ!」
「いえ、もう警察が来て暴漢を取り押さえました。
とにかく、すぐ来てください!」
「ええー! …すぐ行く、待ってろ!」
(って、飲んじゃったし、タクシーかよ。トホホ…)
(ToT) (ToT) (ToT) (ToT) (ToT)
「どうしたんだ?何で殴られた?」
(B君)「あの…いや…その…」(オロオロ…)
「あの・そのじゃ分からん、しっかり話せ!」
「…オデンを褒めただけなんです」
「?? なんでオデンを褒めて殴られるんだ、んん?」
「あの…ヤクザみたい人が来て、
“にぃちゃん、ここのオデンは旨いのか”って」
「いや、そりゃぁ、ウチのオデンは天下一品だろうが」
「そっ、そう言ったんですよ。サイコーっすよ!って」
「別に怒りを買う話でもないな?」
「でもイキナリ、“なんだその言い方は!
貴様オレをなめてんのかー!”って」
「すぐ謝ったんだろ?」
「もちろんです。
“スイマセン、スイマセン、スイマセン!”って」
「なのにどーして?」
「“なんだそのスイマセンは!やっぱりナメてんな?
オレを誰だと思ってるんだー!”って」
「どう言った?」
「そう言うアンタは誰ですのって」
「あちゃー火に油だよ! …でも知らないよな?」
「そしたら“貴様、コレが見えねーのかっ!”って」
「コレって?」
「いきなりシャツを脱いだら、そこに桜吹雪が!」
「ええー!!!」(金さんだったのか…) ←(違っ!)
「オレもうビビっちゃって絶句したンすけど、
髪の毛をわしづかみで外に引きずりだされたんス」
「ほんでタコ殴りか!?」(あらららら…)
(ToT) (ToT) (ToT) (ToT) (ToT)
何とかその場を収めたオーナー、B君を救急病院へ行かせると、幸いB君の怪我は全治二週間の軽症ということで、ホッと胸をなで下ろしたそうな。
しかし、この暴漢はいったい何者?
タトゥーがあるぐらいだから、まっとうな人では無いようだ。
ただ「金さん」でないことは信じたい。
まさか、「ヤ」の付く人!?
それにしちゃ、やることがいかにも小物。
「義」とか「侠」の道を重んずる“そのすじの人”とも思えない。
………そんな事件がありまして翌朝。
(ToT) (ToT) (ToT) (ToT) (ToT)
(M店長)「ねぇアナター、新聞に出てるわよ」
「なぬっ!」
「ほらココ」
「ナニナニ、コンビニ●●店で暴力事件…
酒に酔ってコンビニに入店した男が夜勤の店員に暴力行為…
犯人は通報によって駆けつけた●●署の警官によって、
その場で取り押さえられ現行犯で逮捕…
なお、殴られたB店員は全治二週間」
「ウチの店、ユーメイになっちゃったね」(えへっ)
「しかしなぁ…“ヤ”の付く人だったらそれこそヤだな…」
「そのあとにも何か書いてあるじゃん」
「あ、“犯人は●●歳”…なんだ、結構若い奴じゃん」
「で、名前がホラ…」
「うん。なんか聞いたことある名前だな。で職業はと…」
「職業は?どれどれ…」
「…………。」
「……………………。」
「塗装業。」
「自分で背中塗ったったんかい!」( ̄◇ ̄;)
(ToT) (ToT) (ToT) (ToT) (ToT) |