―プロローグ―

あのですね・・人間、失敗を恐れちゃいけないんです。

　それがお客様のためを思ってならいいんです。

　そうですとも。

　たとえドブの中でも前のめりに死にたいんです。

　（↑坂本竜馬かいっ！）

　というわけで、再び登場のゴージャス版！

―オーナーの願い―

　8月だ！夏本番だ！

「FCさん、(←本部の人)冷凍庫借りられませんかね？」

「無理です！」

「そ、即答ですね・・、お客様のためにですね、充分に商品を・・」

「無理です！冷凍庫を貸し出すには基準がありまして、前年の実績がなんたらかんたら・・」

「いいです、もういいです」

　というわけで・・・

　じゃーん！

　えー・・っと、まわりがちらかってるのは見ないでいただいて、買っちゃいました！冷凍庫。

　どーんとね、お客様のために！

（~o~)　　(~o~)　　(~o~)　　(~o~)　　(~o~)

―あくる日―

　翌日のこと・・・

「こ、こ、これはなんですか！」

「え？冷凍庫ですけど？」

「それは見ればわかりますけど・・買ったんですか？」

「買いましたとも！お客様のためにっ！」

　（お客様第一主義っ！！)

「なんで買う前にひとこと・・」

　（あれ？まずかったのかな？）

「いや～、その・・ほら、暑いときは開けとくとクーラー代わりになるし」

　（↑やめましょう。）

「熱帯夜だってこの中で眠れば超快眠！」

　（↑良い子は絶対まねしない！）

「こういった大きなものを置く場合は一応本部の許可がね。」

「はぁ・・」　しょぼぼん・・

「ある意味オーナーさんの行動の速さには驚かされますけど」

「えへへ～」

　（↑たぶんほめられてない。）

（ToT)　　(ToT)　　(ToT)　　（ToT)　　(ToT)

―またあくる日―

　で、また翌日。

　突然の電話。

「もしもし、○○ですけど、オーナーさん？」

　本部の・・・えらいひとからだ。

「FCから冷凍庫の件聞きました。結論から言いますと・・ダメです。いろいろとルールがありますからうんぬんかんぬん」

　・・少しおこってらっしゃる？

　で、即撤去。

（ToT)　　(ToT)　　(ToT)　　（ToT)　　(ToT)

　でもね、ただ言われっぱなしじゃあなかったですよ。

　なにしろすべてはお客様のため！ですからね。

　必要なときに必要なものが必ずあるからコンビニエンスなのではないですか。

　とかね。

　私も出費はいたいですけど、お客様の、あってよかった～の笑顔には代えられません。

　とかね。

（うん、かっこいいかも。）

（ToT)　　(ToT)　　(ToT)　　（ToT)　　(ToT)

―その後―

　で、また翌日。また電話。

「○○です」←えらいひと。

「冷凍庫、本部で準備しましたので」

　おー、すごい！　

　思いつくまましゃべった甲斐があったね！

　…い、いや、普段から思っていることをね。

　オーナーになって数ヶ月でえらい人に無理通しちゃいましたよ。

（…だいぢょぶかな。）

　で、どどーん。

　おっ、前よりちょっと片付いてる？

　（↑いや、そんなことじゃなくて。）

　でかっ！

　じゃまなくらいでかい！

　（↑えらい人すみません。）

　よーし、これでもう準備万端。

　氷でもアイスでもなんぼでも買いにこ～～い！

　40度になっても50度になってもうちは絶対アイスきらさ～～ん！

　めでたしめでたしぃ～・・・って、あれ？？？

　買っちまった冷凍庫、どうしよ！

（ToT)　　(ToT)　　(ToT)　　（ToT)　　(ToT)

　【THE　END】