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 #064 ちょっとこわい話

4月ですね~。いよいよ春ですね~。

というわけで今日はちょっと怖い話など…。←(春関係無し)

「うちの店さ、駐車場広いでしょ」

「そうだね」

「夜勤の時ね、……真夜中にね、

 ……車一台もない駐車場でね、……一人でね……」

「…うん」

「たばこ吸ってるとなんか気持ちいいのさ」

「気分いい話かい!」

「でね、」

「つづくのね?」

「広い駐車場にしては……」

「…にしては?」

 …………

「ごみが落ちてないのさ」

「…よ、よかったね。」

「それがね…なぜか…」

(また続くんかい)「…なぜか?」

「な・ぜ・か…」

「いいから無理やり盛り上げなくて」

 …………

「不思議なことに、店の裏はごみだらけ!」

「掃除が裏まで手が廻ってないってだけじゃん」

「それがそうじゃないっっ!」

「違うの?」

「うちの店ってちょっと丘のてっぺんみたいなトコにあるから常に風強いのね。

 その風が自然にごみを店の裏に運んでくれるのさ。便利でしょ」

「でしょって…

 掃除しようよ!」

「そのごみが…」

「…まだつづくの…」

「そのままほっておくといつのまにか

 …………………

 ……………

 ………ない」

「そんなにためて言うことなの?」

「………ない」

「くりかえすほどのことなの?
 風強いんでしょ。
 ふっとんでくんでしょ。
 隣の家まで」

「…………………」

「そのとうりなのね」

「そして!」

「まだくるか」

「へいの下の隙間やらへいのうえをこえて、
 ごみが飛んでいく、その先の!」

「…その先の?」

「その家は!」

「…その家は?」

「……………」

「なんなの?ねーなんなの?」

 …………

「うちの店の土地の大家さんなのです!」

!!

「……こわいね、なんかこわいね。」

「でしょ」

 ………

 ……

 …

「はぁ…」

(ToT)  (ToT)  (ToT)  (ToT)  (ToT)

         


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