ひと月ぶりにモカから電話・・・
(あああっつ~またなにやら やらかしたかな~)
「おかあさん いよいよ12月だね」
「なあに、クリスマスプレゼントのおねだりなの?」
「いやあ、別にそんなことじゃないけど、きのう高速教習だったんだ~」
「・・・・!!」 (いやな予感)
「普通は高速教習は二人組でやるらしいんだけど、たまたま私ひとりしか乗る生徒いなくてさ、二時間コースをひとりで運転することになったのよ」
そこから先は、ずっとモカのお話が続いたのでした。
鬼教官「きょうは二人で運転するコースを全部君にしてもらうよ。それをラッキーとおもうかそうじゃないと思うかは君次第だな。」
「もちろん ラッキー~!です。先生~」
「教習記録によると、急ハンドルとスピード超過ってなってるね。
高速だからスピード超過はまあいいとして、急ハンドルだけはやめておくれよ。死ぬからな!
ハンドルは 鼻くそぐらい 切ればいいからな!」
部活の先輩にはハンドルは一般道では握りこぶしひとつ分、
高速では指一本分って聞いたのに・・・。
(鼻くそとは・・・)
「はい。気をつけます。」
北関東自動車道の上三河I.C.から高速に。
ここは高速の始めだから合流がなくていいらしい。
そこから都賀JCTを経て東北自動車道に入り、ここで合流を体験。
「おいい!130キロも出てるじゃないか~!100キロにおとしてくれ~。頼むから~」
「すみません。スピード超過OKだと思ったから。それに私、ブレーキ踏むの嫌いですから。」
「ばか! ブレーキ踏むな~!アクセルから足を離せ~」
「すみません。」
そして無事に栃木I.C.でおりて 一般道へと。
「スピード出しすぎて時間余ってるから、この次いく 駅のロータリーの練習してみるか?」
ということで、壬生駅のロータリーへと向かったのでした。
ロータリーは慣れないと難しいらしい。
でもどうにかなると思って進入・・・。
あら。あらあらら・・・。
客待ちのタクシードライバーの皆さんが、タバコを吸いながらそとに出て、みんな私をみて爆笑してる~!
(これはヤバイ!)
またわたし、なんか やらかしてる。
(教官!どうして黙ってるの?)
外でタバコを吸いながら大笑いしているタクシーのドライバーさんたちと、
黙ってしまった教官!
私、すごいことに、逆走してるらしい・・・。
教官あっけにとられて声かけそこねたって・・・!
「わりい~わりい~(^^ゞ出来の悪い生徒なんさあ~!おい!タクシーの運ちゃん達みんなおれの知り合いだから大丈夫だあ~!」
「すみません。ごめんなさい。」
前から来た車はちゃんと避けて待っててくれてるし・・・。
タクシーの運転手さんは他の車の誘導してるし・・・。
「でもね、おかあさん この次の教習がロータリーに行く本番だからちゃんと出来るよ(^_^;)」
私(母)は、何を言ったらいいのかしばし無言の状態です。
「がんばってね。」
「うん。わたしさ、車を買ったらETC車にしなさいっていわれたよ。
どうしてって、発券機から券取れないからさ・・・。料金所のおじさんや後ろの車の人に迷惑かけるからって・・・」
「そうなんだ。ところで教習車ってどんな車なの?」
「ブルーバードだよ!白いけど。」
「ふう~ん。ほかの車種もあるの?」
「なんか栃木県は日産の工場があるから、県のお達しで教習所はどこも日産車を導入してんだってよ。」
「へ~。じゃあ、キューブとかもあるの?」
「ないない。形、悪いジャン!教習車にしてはね~。キューブって日産立方体って言うんだってよ。」
「へえ~」(そういえばうちの店長がキューブだけど…)
「おかあさん、お正月に迎えにきてよ、帰りは福島まで私が運転してあげるからさ~!」
「絶対いかないよ。新幹線で帰ってきて。お願いよ。」
「だったら、I君か店長さんに来てほしいな~!
私がハンドル握ると人格変わるってこと自覚したからね。年内免許取得は夢じゃないよ。」
お願いだから、ペーパードライバーでいてください。
(母の願いです・・。)
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